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11月29日(火)

 小6の息子の持久走大会を見にいっていた妻からメールが届く。

「初めて8周走れたよ! ラスト1分の走りすごかった!!」

 この1ヶ月ほど息子と一緒にランニングしていた。息子は、5分間に校庭を何周できるかという持久走大会でどうしても8周走りたいと歯を食いしばっていた。そんな息子に「持久走は身体よりも先に心がくじけてしまうから、もうダメだと思ったら浦和レッズのリーグ最終節のハーフタイムを思い出し、『歌え浦和を愛するなら〜』を歌いながら走れ」とアドバイスしていたのだ。

 きっと息子はラスト1分の合図を聞いて、歌いながら走ったのだろう。その姿を見たかった。

★   ★   ★

 息子の爆走は見られなかったものの、浦和レッズの試合を見逃すわけにはいかない。営業後直帰。

「チャンピオンシップ」という理解不能な大会ではあるけれど、この世のなかに負けていい試合があるわけでなく、また対戦相手が鹿島アントラーズならばより負けてはならないわけで、しかも2ndステージ優勝しても喜べず、最終節で勝ち点1位になっても掲げるものがないというお預け状態が続いている浦和レッズにとって、あの円盤(シャーレ)は必ず手に入れなければならないのだ。

 というわけでテレビの前に陣取るのだけれど、これまでであればアウェーのテレビ観戦は、私ひとり屋根裏部屋に設置された小さなテレビの前に隔離されての応援だったのだけれど、今年より突如家族全員レッズサポになってしまったため、居間の大きなテレビを囲んでみんなで応援する。私がこれまでの人生で最も手にしたかった一家団欒がはじめて現実になった。

 それにしても息子は試合が始まると上半身裸になってテレビから聞こえてくるレッズのチャントに合わせて歌っているし、妻はちょっとしたピンチで悲鳴をあげ、娘にいたってはPKが怖くて観られないとまるでオシムかと自分の部屋に籠ってしまう。いやはやサポーターというのは、なんてはた迷惑な人たちなのであろう。

 1対0で勝利。
 さあ、土曜日だ。

11月20日(日)

 高1の娘に誘われ、浦和レッズの練習場である大原サッカー場へ小6の息子と昨日から我が家に泊まっている息子の友だちと自転車で向かう。

 今日は練習後にファンサービスを行うそうで、娘は先日のイベントで撮った関根選手の写真にサインをもらいたいらしい。娘も息子もすっかりレッズサポになっていてビックリする。彼ら彼女らの人生が、クラブチームという鎖につがれてしまったことが幸せなのかどうかわからない。

 私はこれまで20年以上浦和レッズを愛しているのだけれど、正直にいえば選手自身にはほとんど興味がない。いや試合で戦っている選手には興味どころか関心重大であるけれど、練習はもちろんオフでいる選手はどうでもいい。サインをもらいたいとか仲良くなりたいとか何か伝えたいとか思ったことがない。伝えたいことはたいていスタジアムで伝えているし、そのうち半分くらいは面と向かって言えるようなことではない。

 というわけで私はファンサービスの列には並ばず、チャンピオンシップを目前に控えた練習を観ていた。簡単なアップから鳥かご、ロングキック、そしてグラウンドを半分にしてのミニゲーム。観ている分には簡単そうだけれど、通常の半分に通常と同じ数だけの選手がいるわけで、相当なボールコントロール、判断力がなければあの中でボールを蹴ることはできないだろう。ときおりミシャ監督が練習を止め、DFラインでボールを回しながら逆サイドにボールを入れるタイミングを指示しているようだった。

 練習は80分ほどで終了し、ファンサービスの列に選手がやってくる。小6の息子が、ルヴァンカップの決勝後に買った興梠選手の背番号が入ったユニフォームを手に「興梠選手!」と大きな声で呼びかけると興梠選手はマジックを手にしてくれた。息子は大興奮で目を濡らしている。

 娘は続いてやってきた関根選手にサインをもらいながらなにやら手紙を渡し、頬を赤く染めている。突然連れてこられた息子の友だちにはちょうど買ってあった色紙を渡しておいたところ、なんと12人もの選手のサインをもらっていた。

 400人くらいのファンがいたのだろうか。あちこちで選手を呼び止める声があがり、多くの選手が長い時間をかけ、サインに応えていた。私も娘に腕を引っ張られ、今最もスタジアムで熱視線を送っている駒井選手からマッチデーカードにサインをもらった。興奮して振り返ると、息子の友だちが色紙を息子に見せながら話しかけている。

「やばいよ、オレ。この色紙一生の宝物にするよ」

 昨日読み終えた三羽省吾『ヘダップ!』(新潮社)は、この浦和レッズがいるJ1リーグから数えたら4つほど下のカテゴリーJFLを舞台にしたひとりの雑草組サッカー選手の成長小説である。JFLというカテゴリーならではのエピソードや展開はあるものの、すべてのサッカークラブ、そしてサッカーを愛する人にとって最も大切なものが描かれた傑作サッカー小説である。

11月14日(月)

  • 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)
  • 『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)』
    門田 隆将
    KADOKAWA
    924円(税込)
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  • カウントダウン・メルトダウン 上 (文春文庫)
  • 『カウントダウン・メルトダウン 上 (文春文庫)』
    船橋 洋一
    文藝春秋
    1,144円(税込)
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 通勤読書は船橋洋一『カウントダウン・メルトダウン(上)』(文春文庫)。

 なぜに突然読みだしたのかというと、先週大阪出張の折に読んだ門田隆将『死の淵を見た男』(角川文庫)があまりに衝撃的で、衝撃的といのは、ノンフィクションを読んでこんなに泣いたのは初めてというくらい号泣したのであった。あふれ出る涙をこらえるどころか声をあげて新幹線で泣いてしまったほど。

『死の淵を見た男』は、誰かや組織を声高に弾劾する書ではなく、徹底的に東日本大震災から数日の福島第一原発の現場を追ったノンフィクション。

 有史以来最も危機的な状況になった原発の中で、故郷を愛し、仕事に誇りと責任をもった人たちが、決死の覚悟で立ち向かう。この人たちが頑張ってくれたおかげで、今の私の暮らしがあるのであった。

 制御不能な危険なものを作ったのも人なら、それによって生み出された電気を無意識に使っていたのも人であり、また利権にまみれ懐を肥やしているのも人だ。

 でもやっぱり人はすごい。自分のためでなく、人のために生きれる人は強い。人であることに誇りが持てる本だった。そしてこういう人になろうと決意した本でもあった。

 というわけで、これまで思い出しなくないというか、見て見ぬふりをしていた3.11本を読む決意をしたのであった。その一冊目として『死の淵を見た男』の解説で開沼博氏が紹介していた『カウントダウン・メルトダウン』を読む。

 9時前に出社。土、日に自宅でまとめておいた「おすすめ文庫王国」の対談を整理し、入稿。

 そうこうしていると発行人の浜本がハアハアいいながら出社。今日は朝から書店さんの撮影だったはずなのだがと不思議に思ったら、なんとカメラマンが時間を勘違いしていてキャンセルになったとか。ご立腹の様子だが、しょっちゅう待ち合わせの時間に遅刻している自身の行動もこれを機に反省して欲しいところ。

 浜田が出社したので池袋のジュンク堂書店さん、銀座の教文館さんに直納に向かう。どちらもブックカバーやらトートバッグなど。いったい何屋なんだかわからなくなってきた。教文館のYさんがちょうどお昼に出るところだったのでランチをご一緒する。

 いったん会社に戻り、喫茶店古瀬戸へ。1月刊行予定の『Y先生と競馬』の著者校を坪松博行さんより頂戴す。『壽屋コピーライター 開高健』(たる出版)に続く、師を描いた2作目の評伝。Y先生とは山口瞳であり、私が最も敬愛する作家である。力が入らぬわけがない。

 打ち合わせを終えた後、書店さんへ「おすすめ文庫王国」で使う写真を撮りにいく。

 先週金曜日に発売になったハリー・ポッターに、アメリカ大統領に選ばれたトランプ関連本、そして「本の雑誌」も登場した「アメトーーク!」紹介本が売れており、「久しぶりに追い風が吹いてます」と書店員さんが嬉しそうに話す。

 話している間には「アメトーーク!」本の棚には若い子が3人、4人と囲み、本を手にとっているではないか。「本の雑誌」にも追い風が吹きますように。

 写真を撮り終え、会社に戻ると、ちょうど今月の新刊『東京甘味食堂』の見本が届く。見本を眺めつつ、初回注文の〆作業。19時終了。集中力の限界。雨の中、帰宅。

11月6日(日)

  • アーセン・ヴェンゲル  ―アーセナルの真実―
  • 『アーセン・ヴェンゲル ―アーセナルの真実―』
    ジョン・クロス,岩崎 晋也
    東洋館出版社
    1,980円(税込)
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 お抱え記者による自伝本だったり自己啓発あふれたメッセージ本だったら嫌だなという不安が数ページめくっただけであっけなくぶっ飛んだ。

 ジョン・クロス『アーセン・ヴェンゲル アーセナルの真実』(東洋館出版社)は批評精神あふれる客観的なルポルタージュであり、アーセン・ヴェンゲルとアーセナルにあらゆる角度から迫った傑作ノンフィクションだった。

 私を含めサポーターやクラブが求めるのは完璧な監督だ。チームを毎年チャンピオンに導き、下部組織の選手を一流に育て、交渉巧みにトッププレイヤーを招く。それでいてクラブは健全経営で、日々発展させていかなければらない。

 もちろんそんな完璧な監督は世界中探しでもどこにもいない。たとえ日本ではオシムと並んで英雄視されているヴェンゲルですら、フットボールの母国イングランドでは、ありとあらゆる批判に晒されている。

 そういった事実を包み隠さず紹介し、それでいてきちんと20年に及ぶヴェンゲルのアーセナルでの仕事ぶりを評価しているのが本書だ。指導法、クラブ経営、移籍交渉、プレッシャー、マスコミ......現代サッカーを取り巻くすべてがここに描かれている。

 それにしても何度もいいところまでいきながら勝ち切れないチーム状況や移籍金を使わずに選手を獲る様子などヴェンゲル&アーセナルと我がミシャ&浦和レッズの似ていることといったら。浦和レッズサポも必読の書かもしれない。

11月5日(土)

  • アーセン・ヴェンゲル  ―アーセナルの真実―
  • 『アーセン・ヴェンゲル ―アーセナルの真実―』
    ジョン・クロス,岩崎 晋也
    東洋館出版社
    1,980円(税込)
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 秩父ブックマーケットは浜田に任せ、久しぶりに予定のない休日を過ごす。

 ランニング15キロの後、そういえば息子がケーキを食べたいと言っていたのを思い出し、放し飼い自然卵を買いに行く。

 シフォンケーキとプリンを作る。大成功。今このHPのシステム変更中で写真が載せられないのが残念。売りものとまったく遜色のない出来。ケーキ作りが面白いのは段取りの面白さ。しっかり段取りができていれば手際がよくなり、手際がよければ成功する。

 録画しておいたJリーグ最終節、横浜Fマリノス戦を観る。

 2006年の優勝を決めるガンバ戦のポンテのゴールは、自陣右サイドからのスローインをワシントンが受け、ポンテへスルーパスを通し、ゴールを決めた。その間交わされたパスは、スローインを含めてたった2本。

 この横浜Fマリノス戦で柏木が決めたゴールは、西川のゴールキックから始まり、前後左右に交わされた14本のパス(&シュート)の末、生まれた。

 ジョン・クロス『アーセン・ヴェンゲル アーセナルの真実』(東洋館出版社)を読んで過ごす。

11月4日(金)

 疲労困憊。10年分の疲れが一気に出たようだ。休もうかと思って手帳を広げるも打ち合わせのアポあり。身体を引きずるようにして出社。ほとんど役立たずの一日。

11月3日(木)

 10年前の優勝と違うのは、私の隣に息子がいること。あの頃息子は2歳を前にしても言葉が出てこず、妻と二人でとても心配していたのだ。その息子が両手を振り上げ、浦和レッズコールをしている。

 10年前の優勝と違うのは、息子の隣に娘がいること。レッズの優勝からしばらくしてサッカーを始めた娘は、今高校の女子サッカー部で毎日ボールを蹴っている。今日も部活を終えて、走って埼玉スタジアムへやってきた。

 10年前の優勝と違うのは、娘の隣に妻がいること。結婚前に駒場スタジアムに連れていったときには「パスが繋がらないのね」と退屈そうにつぶやきそれ以来スタジアムに来ることがなかったけれど、今はパスが繋がることに手を叩いて喜んでいる。

 10年前の優勝と同じなのは、妻の隣に母親がいること。私が死ぬまでにもう一度優勝して欲しいのよと願っていたけれど、まだもう少し長生きして欲しい。

 10年前の優勝と同じなのは、私たち家族の周りにたくさんの観戦仲間がいること。それぞれこの10年の間に、大切な人と出会ったり、大切な人を失ったり、家族が増えたり、会社が潰れたり、定年になったり、転勤したりしたけれど、ここに来て飛び跳ねている間は何もかも忘れられた。

 浦和レッズ カンペオーン!

11月2日(水)

 午前、企画会議。企画はすんなり決まったものの、悪い報告ととびきり悪い報告がひとつずつ。農家や漁師は自然に振り回されるが、我々サラリーマンはある種自然よりも厄介な人間という理解不能魑魅魍魎なものに振り回される。

 午後、明日開催される「しのばずくんの本の縁日」搬入のため、レンタカーに本を積み込み浜本と二人、千駄木の養源寺へ。実行委員の笈入さんや南陀楼綾繁さんにご挨拶しつつ積み下ろし。

 言われてみれば当然なのだが、お寺の境内というのは空が広く、大きな木があり、広々とし、とても心地よい空間なのだ。こんな素敵な空間に人が集まり、本を売れるとは幸せ以外のなにものでもない。明日晴れますように...と願いつつ、実は私、埼玉スタジアムに参戦のため...。

 夜、神田明神にお参り。願うはただひとつ。浦和レッズの10年ぶりのリーグ制覇。そのまま上野まで歩き、人間の魑魅魍魎について考える。

11月1日(火)

  • アーセン・ヴェンゲル  ―アーセナルの真実―
  • 『アーセン・ヴェンゲル ―アーセナルの真実―』
    ジョン・クロス,岩崎 晋也
    東洋館出版社
    1,980円(税込)
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  • 〆切本
  • 『〆切本』
    夏目漱石,江戸川乱歩,星新一,村上春樹,藤子不二雄Ⓐ,野坂昭如など全90人
    左右社
    2,530円(税込)
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  • 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)
  • 『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)』
    門田 隆将
    KADOKAWA
    924円(税込)
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 9時半出社。あちこちに一気にメールを打ったのち、八王子へ。宮田珠己さんと来年からスタートする連載の打ち合わせ。満を持して宮田さんがもっとも愛するものをテーマにされるので、今から楽しみで仕方ない。

 そののち営業。乗降客数7万人、9万人規模のそれなりに大きな街には、かつて駅前に3軒、4軒の本屋さんがあったものの、今ではたいてい1軒になっている。その残った1軒が勝ち組なのかというとそうでもなく、そのお店すら青色吐息で人件費をギリギリに削っての営業だったりする。

 夕方、AISAの渡社長と打ち合わせ。高野さんの片腕である渡社長は頭がキレるので、話していてすこぶる楽しい。

 給料が出たので、本屋さんに寄って帰る......って散々仕事で本屋さんに寄っているのだけれどこれは別腹。

 ジョン・クロス『アーセン・ヴェンゲル アーセナルの真実』(東洋館出版社)
 アンソロジー『〆切本』(左右社)
 門田隆将『死の淵を見た男』(角川文庫)

 の3点を購入。

 夜、息子とランニング6キロ。スタート時は私の方が速いのだけれど、4キロを過ぎたあたりから息子に追い越され、その背中を情けない声をかけてしまう。小6相手に負けるとは。情けなし。

10月31日(月)

 週末にあった神保町ブックフェスティバルの疲労で足元ふらつくなか8時半に出社。いかんせん私は土曜日、神保町ブックフェスティバルを放り出し、静岡エコパスタヂアムに駆けつけ、浦和レッズの応援に身を捧げていたのある。せめてもの罪滅ぼしをしなければ許されないだろう。

 というわけで早朝出社し、誰もいない会社で昨日そのままにしておいた本を整理し、3日に千駄木で行われる「しのばずくんの本の縁日」と5日、6日に秩父で開催される「BOOK MARKET IN CHICHIBU」の荷物を準備する。

 午後、営業。久しぶりに訪れた書店さんで、これ見てくださいよ、と文庫の大展開を見せられる。そこには窪美澄の『よるのふくらみ』(新潮文庫)が28面に渡って積まれており、「担当営業A(23歳・男)がどうしても読んでほしい一冊!」と手書き文字のPOPが躍る。すでに150冊以上売れているという。

 なんとこの大々的な仕掛けは、昨年まで本の雑誌社でアルバイトし、その後新潮社へ入社したA君が企画したそうだ。

「POPやパネルもどんどん上手くなってるし、本が好きなのがすごい伝わってきます」と書店員さんの評価も高く、よほど信頼されているのだろう。私が何か教えたわけではないのだけれど、なんだかうれしくて涙があふれてくる。

 ただし喜んでばかりいるわけにはいかない。営業としてはライバルでもあるのだ。ここ数年すっかり怠惰な営業になってしまっている私に比べたら、彼の方がずっと気持ちをこめて本を届けているのは間違いない。今の時点で負けているのだ。もう一度フレッシュな気持ちを持って取り組まなければならない。

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