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12月18日(金)

 朝ラン8キロ。

 小学館の編集者Mさんより文庫版『サッカーデイズ』のカバーラフが届く。素晴らしい出来映えに感動す。

 営業に出かけようとしていたところその方面の書店さんから『出版アナザーサイド』の注文が入ったので直納の準備。

 営業中や電車に乗っての移動時にかかってきた電話は当然ながら出られない。ぶるぶる胸ポケットで震えた後、留守番電話の受け付けが始まるわけだが、営業を終えてポケットから取り出してみても、たいていの場合は留守番電話に何にも録音されていない。

 そこで着信履歴を確かめるわけだけれど、その後の対応でいつも悩む。いやそれが知っている(私の携帯にアドレスを登録している人)ならすぐにかけ直す。しかしそうでない場合の対応に困るのだ。今日もそういう電話があり、今現在どうしたもんか悩んでいる。

 なぜすぐ折り返しの電話をしないのかというと

1)私の携帯の電話番号が非常に間違いやすい番号で、恐ろしく間違い電話が多く、未登録の電話はたいてい間違い電話だから

2)もしそれが知っている人からの電話だった場合、先方は私の番号を登録しているのに私は登録していないというなんだか微妙な状況であり、しかも先方は登録しているので電話に出る際に名乗らない可能性が高い。その場合、私は誰に電話をかけたのかわからないまま話をしなければならず気まずい雰囲気になるのが間違いないから

3)本当に用があるならまた電話してくるはずだから

4)今どき携帯の番号しかつながっていない知人はおらず、電話が通じなかったらメール、もしくはSNSのDMなどで連絡してくるはずだから

5)これまで一度も未登録の電話に折り返さずに問題になったことがないから

6)私は用がないから

 というのが主な折り返さない理由である。

 書店さんはたくさんのお客さんとプレゼント包装、そして大量の荷物で、とても営業できるレベルではなく、営業しないのが最高の営業といったところ。師走だ。

 夜、「ミリオンダラー・ベイビー」観る。素晴らしい映画なのはわかるけど、このストーリーは私の物語判定ではレッドカードで退場。

12月17日(木)

 朝、昨日の誕生日で11歳になった息子が「やっぱり11歳は違うなあ。10歳とぜんぜん違う」と言ってる。

 10時を待って、書店に飛び込む。絲山秋子の待望の新刊『薄情』(新潮社)を購入する。そのまま某所に潜伏し、本の雑誌社唯一の福利厚生制度である読書休暇を宣言す。至福。

12月16日(水)

  • 2時間で走る:フルマラソンの歴史と「サブ2」への挑戦
  • 『2時間で走る:フルマラソンの歴史と「サブ2」への挑戦』
    エド・シーサ,菅しおり
    河出書房新社
    1,980円(税込)
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  • レイジング・ブル [DVD]
  • 『レイジング・ブル [DVD]』
    ロバート・デ・ニーロ,キャシー・モリアーティ,ジョー・ペシ,マーティン・スコセッシ
    20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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 朝ラン、8キロ。不思議なもので、夜よりも朝のほうが暗い。

 通勤読書は『2時間で走る』エド・シーサー(河出書房新社)。

 ボストンマラソンで非公認ながら2時間3分2秒という記録を叩き出したマラソン界のスーパースター・ムタイの人生とマラソンの歴史、そして人類はフルマラソン2時間台を切ることができるのかを追ったノンフィクション。読んでいると無性に走りたくなる。もちろんそんな速く走れないけれど。

 午前中、会議。自分が作っているものが商品である、ということを理解させるのに非常に苦しむ。

『自分を開く技術』の編集作業が一段落ついたところに高野秀行さんから電話。お茶と雑談。

 今日は、息子の誕生日のためケーキを買って帰る。自作したかったのだけれど、息子が希望したのはミルクレープで断念。

 ところがホールのミルクレープというのがなかなか見つからずやっと探し求めたというのに、息子はそれを一枚一枚剥がしながら食べている。

 夜、「レイジング・ブル」観る。魂を吸い取られる。エンディングのカヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲が消えても、しばし呆然。儚くて泣いたのは初めてだ。

12月15日(火)

 教文館さんに特製ブックカバーを直納。不思議なもので、取り扱っていただいている他のお店では、みんな本の雑誌表紙バージョンが売れているのに、ここ銀座だけ圧倒的にどうぶつバージョンの売れ行きがいい。

 それにしてもこのままではブックカバーのほうが本や雑誌よりも売れ、「本の雑誌社」も「本のブックカバー社」に社名変更する日が近い。

 夜、高円寺のA書店さんに藤脇邦夫『出版アナザーサイド』を直納。そのまま店長のNさんと酒。映画フリークのNさんからおすすめ映画をたくさん教わる。

12月14日(月)

  • フットボール・ファクトリー CBX-5 [DVD]
  • 『フットボール・ファクトリー CBX-5 [DVD]』
    ダニー・ダイア,フランク・ハーパー,テイマー・ハッサン,ニック・ラヴ
    エー・アール・シー株式会社
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先週はパソコンが不調のため日記が消滅。その間に観た映画の記録だけは残っていたので記しておくと、「猟奇的な彼女」「ライトスタッフ」「アンタッチャブル」「運命を分けたザイル」「フットボール・ファクトリー」「シーズンチケット」「ぼくのプレミア・ライフ」「ザ・ロード」「鉄コン筋クリート」「アバウトアボーイ」、そして超名作「アラビアのロレンス」にたどり着く。

 これらのなかで「ライトスタッフ」「アンタッチャブル」「アラビアのロレンス」は、胸打ち震えて鑑賞したのであるけれど、特記しておきたいのは「フットボール・ファクトリー」。

 チェルシーの熱狂的サポーターを追ったサッカー映画なのだが、サッカーのシーンはほとんどなく、描かれるのは酒とクスリとケンカばかり。サッカー版「トレイン・スポッティング」であり、『狂熱のシーズン』や『フーリガン戦記』の映画版でもある。サッカーバカ必見の映画。

 アジア18か国で代理人をたてず自ら契約&プレーするプロサッカー選手・伊藤壇さんの著作『自分を開く技術』の編集作業が佳境を迎える。

 編集・構成をお願いしているワタル社長の事務所で顔を突き合わせてもろもろ確認。疑問点は、チャレンジャス・アジアでタイにいる伊藤選手にLINEでやりとり。ワタル社長の機転と決断力により、作業が一気に進む。

 生まれて初めて夢中になって詩を読んでいる。
『石垣りん詩集』伊藤比呂美編(岩波文庫)。
 暮らしのなかから紡ぎだされた言葉の数々に胸を鷲掴みにされている。

12月4日(金)

 第63回菊池寛賞贈呈式のため、会社に集合した目黒さんとともに4時ホテルニューオータニへ。受賞者控室なんて身分不相応なところに入れていただきお茶を啜っていると椎名さんがやってくる。宮部みゆきさんにお花を頂いたりしているうちに贈呈式は始まり、浜本、目黒、椎名と壇上にあがる。同時受賞の吉永小百合さんと急接近。式は滞りなく終わる。

 その後、新宿・浪曼房に移動し、菊池寛賞受賞と創刊40周年を祝う「本の雑誌をいい子いい子する会」を開催。元スタッフ、元助っ人、執筆陣、取引先の皆さんが大集合。21センチ×14・8センチの紙の束のもとにこれだけの人が集まる。しかもその人たちがみんな熱い想いを持っている。

 ここ何年かいろいろ頑張って、少しは椎名さんや目黒さんに近づけたかと不遜なことを考えていたけど、完璧に打ちのめされる。クリーンヒット! 鼻は潰れ、パンチが顔に埋まる。

 椎名さんや目黒さんがやっていたのはそんなレベルのものではなかった。育んでいるものが全然違った。

 立ち上がってもう一度ファイティングポーズが取れるかわからない。でも立ち上がらないといけない。
 何もかもやり直しだ。

12月3日(木)

『おすすめ文庫王国2016』と『出版アナザーサイド』部決。

 旭屋書店さんが運営している「本TUBE」の人がやってくる。本や読書を動画で楽しむサイトだそうだ。

 池袋。三省堂書店さんは12月6日のグラウンドオープンに向けて、大忙し。どんなお店になるのか楽しみ。

12月2日(水)

 4時に目が覚めたので借りていた「レオン」観る。世間の評判は高いものの、残念ながら私にはロリコン映画にしか見えず。

 浦和にできた蔦屋書店さんを拝見。新たにできた北口改札直結の店舗は、浦和の商店街に抜ける動線として多くの人が行き交っている。書店・スタバともに賑わう。サイズ、立地、営業スタイルなど蔦屋書店の新たなコンセプト・ショップになるのではなかろうか。

12月1日(火)

  • 日本残酷物語2 (平凡社ライブラリー)
  • 『日本残酷物語2 (平凡社ライブラリー)』
    宮本 常一,山本 周五郎,揖西 高速,山代 巴
    平凡社
    1,495円(税込)
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    honto

『おすすめ文庫王国2016』と『出版アナザーサイド』の見本を抱え、お茶の水、飯田橋、後楽園、市ヶ谷、末広町、九段下と取次店さんを駈けずり廻る。さすがにくたくた。見本出しを終えたのは14時。腹ペコ。

 さくら通りの「げんぱち」で和食セット。神保町三大定食は、「菊水」のひじきめし定食、「ふらいぱん」の肉豆腐定食、そして「げんぱち」の和食セットで決まり。昔はここに「橋」が入ったんだけど。

IMG_8229.JPG


 会社に戻って一息ついていると「かもめブックス」の柳下さんが仕入れにやってくる。「古瀬戸」でお茶。

 夕刻、再び野に出、千駄木の往来堂書店さんへ『ワンコイン古着』と本の雑誌ブックカバーを納品。

 納品する前に棚を拝見。相変わらず時間を忘却する並べ方。納品よりも大量の本を買い込みそうになるのを必死にこらえ、小野一光『殺人犯との対話』(文藝春秋)と毎月1冊ずつ購入することに決めている『日本残酷物語2』(平凡社ライブラリー)を購入。笈入さんとしばしお話。

 それにしても往来堂書店さんにいると子どもの頃お小遣いを手にして近所の本屋さんにいたときを思い出す。まだまだ知らないことがこの世界にはいっぱいあることを教えてくれたあの感じ。

 直帰。明日、神保町ブックフェスティバルの代休を使って休もうかと考えていたのだけれど、チャンピオンシップ決勝戦はなくなるし、事務の浜田が菊池寛賞贈呈式に向けて頑張っているので、休まず頑張ることにする。

11月30日(月)

  • ぼくのプレミア・ライフ (新潮文庫)
  • 『ぼくのプレミア・ライフ (新潮文庫)』
    ニック ホーンビィ,Hornby,Nick,義信, 森田
    新潮社
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    honto
  • 狂熱のシーズン―ヴェローナFCを追いかけて
  • 『狂熱のシーズン―ヴェローナFCを追いかけて』
    ティム パークス,Parks,Tim,美和子, 北代
    白水社
    2,970円(税込)
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    honto
  • フーリガン戦記
  • 『フーリガン戦記』
    ビル ビュフォード,Buford,Bill,美和子, 北代
    白水社
    2,970円(税込)
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    honto
  • ONCE ダブリンの街角で [DVD]
  • 『ONCE ダブリンの街角で [DVD]』
    グレン・ハンサード,マルケタ・イルグロヴァ,ジョン・カーニー
    NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
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    HMV&BOOKS

 延長後半13分。PK戦突入まで2分と迫ったそのとき、ガンバ大阪のDF丹羽がバックパスしたボールがGKの東口の頭上を遥か高く越え、ガンバ大阪のゴールに向かって飛んできた。

 入れ!入ってくれ!!と願ったものの、まさかサッカーの神様がイタズラ好きとはいえこんな決着はないだろうと考えていると、案の定ボールはゴールポストに当り跳ね返る。

 はあああああと長い溜息とついていたら、なぜかボールは浦和レッズのゴールネットに突き刺さっているではないか。

 アナタハ、サッカーノカミサマヲ、シンジマスカ?

★   ★   ★

 この週末のあまりの不甲斐なさに、サッカーバカの苦しみはサッカーバカの苦しみでしか回復できないと、サポーター三部作ことニック・ホーンビィ『ぼくのプレミア・ライフ』(新潮文庫)、ティム・パークス『狂熱のシーズン』、ビル・ビュフォード『フーリガン戦記』(ともに白水社)を読んで過ごす。

 なので映画は「once ダブリンの街角で」一本だけ。
 
 おそらく低予算なんだけれど魂のこもった映画で胸を揺さぶられる。そして音楽と映画が完璧に融合し、ある意味最強のPV。サウンドトラック買わないなんてありえないし、AmazonかiTunesで音楽を聴いて気に入ったら絶対映画を見るべし。またダブリンという街の魅力に取りつかれるだろう。

 夜遅くまで事前注文〆作業。

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