6月25日(火)
『ザ・キングファーザー』田崎健太(カンゼン)を書店で見つけた瞬間、「まさか本になったのか!」という驚きと「本にして大丈夫なのか?」という不安が交錯した。
そう。この本は、サッカー界で半ばタブーのような存在として語られてきた(だからこそ語られてこなかった)キングカズこと三浦知良のお父さん、納谷宣雄のルポルタージュなのである。
なぜ苗字が三浦じゃないのか? と思った時点でもはやこの評伝に引き込まれること間違いなしなのであるけれど、この納屋氏は、<サッカーボールの中に麻薬を入れて韓国から密輸して逮捕された>とか<ブラジルへサッカー留学生を送って荒稼ぎしている>とか<アルゼンチン人の殺し屋がついており、彼に不都合なことを書くと消される>などといった噂・悪名にたえない人物なのである。
そんな人があのカズの父親? と思うだろうが、このあまりに規格外で破天荒な父親なくしてカズは生まれず、そして実はカズどころか日本サッカーもこの人がいなかったら違うものになっていたのではないかと考えさせられるほど深く日本サッカーに影響を与えた人物なのであった。
以前「フットボールサミット第4回 カズはなぜ愛されるのか?」で読んだ時にもかなり興奮したけれど、加筆修正の上、書き下ろしを加えた本書はまさに衝撃の一冊だ。上記の噂の真相が赤裸々に語られる。
ただしこれは安易な暴露本ではない。
今ではほとんど少なくなってしまった正真正銘の"男"のルポであり、またそれは誰も書きえなかった三浦知良、カズの自伝でもあるのだ。
読了後、これまで以上にカズを尊敬する気持ちに包まれるだろう。
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事務の浜田復活。
昼食は約一ヶ月ぶりのめんめんかめぞう。めちゃウマ。
心置きなく営業にでかけ、午後、一年ぶりに笹塚、南台ビルへ。椎名さんと打ち合わせ。
夜、ランニング。気持ちいい。