1月26日(木)
「散歩の達人」でなぜか浦和レッズの応援記を連載をしていたとき、オフシーズンのネタに困って一度だけ女子バレーボールを見に行ったことがある。
寒空の下、おっさん三人で所沢の体育館に向かったのだが、気分はどちらかというとスポーツ観戦というよりは、秋葉原にAKB48を見に行く気分だった。そのせいかおっさん1号が手に入れたチケットはベンチ裏2列目で、ほとんどがぶり寄りのような熱視線を送っていたのである。
そんななか一人の選手だけが、アスリートとして別世界の輝きを発していた。私たちのおっさん視線もなんのその、まるで体操選手がバレーボールをやっているかのようにボールを拾いトスをあげていた。その選手こそ竹下佳江で、私はそれ以来彼女のことが気になっていた。
というわけで読みだした『竹下佳江 短所を武器とせよ』吉井妙子(新潮社)なんだけど、いやはやこれは本田や長谷部や長友どころではない。恐るべき練習、信じられぬ負けず嫌い、たゆまぬ工夫、そして這い上がることすらままならない苦しみのなかでバレーボールをやってきたのだ。
いや竹下だけではない。多くのバレーボール関係者(一部を除いて)が、かつて日本のお家芸といわれたその名に恥じぬよう、ボールに食らいついてきたのである。その歩みに何度も目頭が熱くなる。これは長年追い続けていた人だけが書ける秀逸なノンフィクションだ。
それにしてもほとんど自身を語ることがなく、マスコミからは「恐怖の一言返し」とまで言われる竹下の、その行動や思考はまさに「戦士」だ。澤穂希同様、もはやアスリートは男子よりも女子のほうがずっとカッコイイ。
★ ★ ★
「本の雑誌」の企画のため、『空白の五マイル』『雪男は向こうからやって来た』(ともに集英社)の角幡唯介さんとジュンク堂書店池袋本店の棚を長時間かけて徘徊す。
実用書のコーナーで発見した「フットボールサミット 第5回 拝啓、浦和レッズ様」では、なぜか私の原稿が掲載されています。よろしくお願いします。
寒空の下、おっさん三人で所沢の体育館に向かったのだが、気分はどちらかというとスポーツ観戦というよりは、秋葉原にAKB48を見に行く気分だった。そのせいかおっさん1号が手に入れたチケットはベンチ裏2列目で、ほとんどがぶり寄りのような熱視線を送っていたのである。
そんななか一人の選手だけが、アスリートとして別世界の輝きを発していた。私たちのおっさん視線もなんのその、まるで体操選手がバレーボールをやっているかのようにボールを拾いトスをあげていた。その選手こそ竹下佳江で、私はそれ以来彼女のことが気になっていた。
というわけで読みだした『竹下佳江 短所を武器とせよ』吉井妙子(新潮社)なんだけど、いやはやこれは本田や長谷部や長友どころではない。恐るべき練習、信じられぬ負けず嫌い、たゆまぬ工夫、そして這い上がることすらままならない苦しみのなかでバレーボールをやってきたのだ。
いや竹下だけではない。多くのバレーボール関係者(一部を除いて)が、かつて日本のお家芸といわれたその名に恥じぬよう、ボールに食らいついてきたのである。その歩みに何度も目頭が熱くなる。これは長年追い続けていた人だけが書ける秀逸なノンフィクションだ。
それにしてもほとんど自身を語ることがなく、マスコミからは「恐怖の一言返し」とまで言われる竹下の、その行動や思考はまさに「戦士」だ。澤穂希同様、もはやアスリートは男子よりも女子のほうがずっとカッコイイ。
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「本の雑誌」の企画のため、『空白の五マイル』『雪男は向こうからやって来た』(ともに集英社)の角幡唯介さんとジュンク堂書店池袋本店の棚を長時間かけて徘徊す。
実用書のコーナーで発見した「フットボールサミット 第5回 拝啓、浦和レッズ様」では、なぜか私の原稿が掲載されています。よろしくお願いします。