担当=牧眞司

自由意志をめぐる鋭角的な思考実験を、青春小説のスタイルで語りきる
2019年8月20日12:09

【今週はこれを読め! SF編】

自由意志をめぐる鋭角的な思考実験を、青春小説のスタイルで語りきる
 粒ぞろいの短篇集。収録作六篇がどれも年間ベスト級の傑作である。事実、「なめらかな世界と、その敵」「ゼロ年代の臨界点」「美亜羽へ贈る拳銃」「ホーリーアイアンメイ...
これこそ現代のスペースオペラ!
2019年8月13日13:35

【今週はこれを読め! SF編】

これこそ現代のスペースオペラ!
 脳が溶けるほど暑いので、気軽に読める作品でいきましょう。ちょっと前の刊行だけど、肩の凝らない現代スペースオペラ。ぼくはアイスキャンデーを囓りながら読んだ。  ...
アイデアとロジックの名手!
2019年8月6日11:25

【今週はこれを読め! SF編】

アイデアとロジックの名手!
 草上仁、ひさしぶりの作品集である。草上さんは〈SFマガジン〉をホームグラウンドとしてコンスタントに作品を発表しているのだが、このごろの長篇偏重の出版事情のせい...
冬の物語、夢の物語、大胆なガジェットと切ない恋情
2019年7月23日12:17

【今週はこれを読め! SF編】

冬の物語、夢の物語、大胆なガジェットと切ない恋情
 冬の物語、あるいは冬へと向かう物語。SFの歴史のなかで、いくつも印象的な作品が生まれてきた。ライバー「バケツ一杯の空気」、ティプトリー「愛はさだめ、さだめは死...
ミルハウザーの新しい試み、しかし変わりのない魔法の言葉
2019年7月16日16:59

【今週はこれを読め! SF編】

ミルハウザーの新しい試み、しかし変わりのない魔法の言葉
 スティーヴン・ミルハウザーの言葉は、ささやかな、しかし鮮やかな魔法のように、読み手の世界を変えていく。『イン・ザ・ペニー・アーケード』『バーナム博物館』『ナイ...
何度も滅びて再興する三体世界の文明、それが地球にもたらすもの
2019年7月9日11:45

【今週はこれを読め! SF編】

何度も滅びて再興する三体世界の文明、それが地球にもたらすもの
 質・量ともに中国の現代SFの隆盛がめざましい。その頂点に位置するメガヒット作が本書『三体』だ。もとはSF専門誌〈科幻世界〉に連載されたもので、2008年に単行...
架空都市をめぐる36の断章
2019年7月2日11:14

【今週はこれを読め! SF編】

架空都市をめぐる36の断章
 ギョルゲ・ササルマンはルーマニアのSF作家。1941年生まれだから、アメリカのサミュエル・R・ディレイニー(42年)、ジョー・ホールドマン(43年)、イギリス...
もはやそれほど危険ではないが、アイデア・ストーリーとして面白い
2019年6月25日11:44

【今週はこれを読め! SF編】

もはやそれほど危険ではないが、アイデア・ストーリーとして面白い
 アメリカSFはその揺籃期(二十世紀の幕開けから1920年代)において、科学技術ホビイストあるいはティーンエイジャーむけの大衆文芸として発展してきた。その後、1...
狂気が漂う異様な作品ばかりの短篇集
2019年6月18日12:50

【今週はこれを読め! SF編】

狂気が漂う異様な作品ばかりの短篇集
 一部の読書家のあいだでひっそりと語りつがれてきた飛びきりの異色作品を掘りおこす叢書《ドーキー・アーカイヴ》のうちでも、刊行前からとくに楽しみにしていたのが、こ...
実体と魔物に分かれたひとり。止められない戦争をいかに生きるか?
2019年6月11日10:40

【今週はこれを読め! SF編】

実体と魔物に分かれたひとり。止められない戦争をいかに生きるか?
 上田早夕里は小松左京の名を冠した公募新人賞からデビュー、その受賞経歴にふさわしく、人類史的スケールの視座から、しかしいっぽうで地に生きる個人の意志や情動を取り...