牧眞司

2024年12月
テクノロジーにまつわる八篇〜宮内悠介『暗号の子』 (2024年12月17日)
複数の現実が干渉する世界〜飛浩隆『鹽津城』 (2024年12月10日)
技術アイデアと現代的テーマ、そして希望のドラマ〜藤井太洋『まるで渡り鳥のように』 (2024年12月3日)
2024年11月
牧歌的な雰囲気とナイーヴな対話〜ベッキー・チェンバーズ『ロボットとわたしの不思議な旅』 (2024年11月26日)
地下都市の秘密と菌類が覆われた地上の奇観〜キム・チョヨプ『派遣者たち』 (2024年11月19日)
巨大病院としての都市、罹患した宇宙〜韓松『無限病院』 (2024年11月12日)
洒落た綺譚から、名状しがたい怪奇幻想まで〜イーディス・ウォートン『ビロードの耳あて』 (2024年11月5日)
2024年10月
異星遺物の脅威と冷酷企業の支配に抗して〜マーサ・ウェルズ『システム・クラッシュ』 (2024年10月22日)
語りの技巧が冴えるスパニッシュ・ホラーの傑作〜サマンタ・シュウェブリン『救出の距離』 (2024年10月15日)
史実と伝奇とが、新しいSFとして豊かに交雑〜大恵和実編訳『日中競作唐代SFアンソロジー 長安ラッパー李白』 (2024年10月8日)
近未来のチェ・ゲバラ、あるいはポストヒューマンの胎動〜藤井太洋『マン・カインド』 (2024年10月1日)
2024年9月
輻輳と脱線と饒舌の狂想曲〜ステファン・テメルソン『缶詰サーディンの謎』 (2024年9月24日)
ロマンタジーという新ジャンルの勃興〜レベッカ・ヤロス『フォース・ウィング 第四騎竜団の戦姫』 (2024年9月17日)
分断された人類に未来はあるか~王城夕紀『ノマディアが残された』 (2024年9月10日)
壮大な宇宙の逃走劇と、知恵を駆使する青春SF〜宮西建礼『銀河風帆走』 (2024年9月3日)
2024年8月
『タウ・ゼロ』に匹敵する壮大な宇宙SF〜春暮康一『一億年のテレスコープ』 (2024年8月27日)
じつは壮大な人類史・宇宙史が背景に〜松崎有理『山手線が転生して加速器になりました。』 (2024年8月19日)
メタフィジカルな神話、テキストの宇宙〜円城塔『ムーンシャイン』 (2024年8月14日)
抱腹絶倒のSFユーロビジョン小説〜キャサリン・M・ヴァレンテ『デシベル・ジョーンズの銀河(スペース)オペラ』 (2024年8月6日)
2024年7月
9人の作家による9人のサイボーグの物語~石ノ森章太郎原作『サイボーグ009トリビュート』 (2024年7月23日)
本棚の前に佇んで、あるいは立ちすくんで〜『幻想と怪奇 不思議な本棚 ショートショート・カーニヴァル』 (2024年7月17日)
諧謔味に満ちたイギリス侵攻小説〜P・G・ウッドハウス『スウープ!』 (2024年7月9日)
悠久の叙事詩〜オラフ・ステープルドン『最後にして最初の人類』 (2024年7月2日)
2024年6月
改変歴史のエジプトで魔術的事件を追う女たち~P・ジェリ・クラーク『精霊を統べる者』 (2024年6月25日)
特殊設定のロジックと交錯する感情〜芦沢央『魂婚心中』 (2024年6月19日)
読書・翻訳・原稿・詩作・古書......五つの物語〜高野史緒『ビブリオフォリア・ラプソディ あるいは本と本の間の旅』 (2024年6月11日)
地球と人間についての脅威と希望~日本SF作家クラブ編『地球へのSF』 (2024年6月4日)
2024年5月
気候変動と新自由主義がもたらす荒廃〜ジョナサン・ストラーン編『シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選』 (2024年5月28日)
ドタバタから詩情豊かな作品まで〜池澤春菜『わたしは孤独な星のように』 (2024年5月21日)
幻燈機が映す幽霊、VRに生きる魔女〜空木春宵『感傷ファンタスマゴリィ』 (2024年5月14日)
いつもここに幽霊がいる〜ケヴィン・ブロックマイヤー『いろいろな幽霊』 (2024年5月7日)
2024年4月
現代版『宇宙の戦士』 〜J・N・チェイニー&ジョナサン・P・ブレイジー『戦士強制志願』 (2024年4月23日)
行き場のない余韻、不協和音としての愛~坂崎かおる『嘘つき姫』 (2024年4月16日)
母から娘、四世代にわたる人類のサバイバル~高島雄哉『はじまりの青 シンデュアリティ:ルーツ』 (2024年4月9日)
パンデミックや気候変動を生き抜く〜セコイア・ナガマツ『闇の中をどこまで高く』 (2024年4月2日)
2024年3月
形而上学的アンチミステリと異色の不条理SF~スタニスワフ・レム『捜査・浴槽で発見された手記』 (2024年3月26日)
静かな感動作? それとも不穏が募るイヤSF?~間宮改衣『ここはすべての夜明けまえ』 (2024年3月19日)
独創的なアイデア、謎の展開、青春の葛藤〜松樹凛『射手座の香る夏』 (2024年3月12日)
高度成長期の日本にSNSがあったら~宮内悠介『国歌を作った男』 (2024年3月5日)
2024年2月
降霊術、輪廻転生、死後の物語〜『幻想と怪奇15 霊魂の不滅 心霊小説傑作選』 (2024年2月27日)
タペストリーのような質感の未来のお伽噺〜ラヴィ・ティドハー『ロボットの夢の都市』 (2024年2月20日)
不死者の欲望と葛藤〜森口大地編訳『ドイツ・ヴァンパイア怪縁奇談集』 (2024年2月13日)
異知性とのコンタクトを描く近未来ハードSF〜林譲治『知能侵蝕 1』 (2024年2月6日)
2024年1月
ヴィクトリア朝に舞うモンスター娘たち~シオドラ・ゴス『メアリ・ジキルと囚われのシャーロック・ホームズ』 (2024年1月23日)
宇宙を超えて伝染する狂気~デイヴィッド・ウェリントン『妄想感染体』 (2024年1月16日)
精神とブラックホールをつなげる大仕掛けのアイデア〜矢野アロウ『ホライズン・ゲート 事象の狩人』 (2024年1月10日)
風の星、砂の星、崖の星、水の惑星〜中村融編『星、はるか遠く 宇宙探査SF傑作選』 (2024年1月5日)
2023年12月
ポストヒューマン・テーマの傑作〜森岡浩之『プライベートな星間戦争』 (2023年12月26日)
現代的テーマと多彩なSFアイデア~立原透耶編『宇宙の果ての本屋 現代中華SF傑作選』 (2023年12月19日)
死にいく太陽、苦痛に満ちた世界〜酉島伝法『奏で手のヌフレツン』 (2023年12月12日)
自由の入口をさぐりながら〜アーシュラ・K・ル・グィン『赦しへの四つの道』 (2023年12月5日)
2023年11月
恐竜と蟻の互恵的共生と殲滅的戦争~劉慈欣『白亜紀往事』 (2023年11月28日)
月面都市で語られるいくつかのクリスマス物語~村山早紀『さやかに星はきらめき』 (2023年11月21日)
巨竜とファウストが拮抗するマジック・リアリズム〜ルーシャス・シェパード『美しき血 竜のグリオールシリーズ』 (2023年11月14日)
メタフィジカルなコントSF~宮澤伊織『ときときチャンネル 宇宙飲んでみた』 (2023年11月7日)
2023年10月
『最後のユニコーン』の続篇~ピーター・S・ビーグル『旅立ちのスーズ』 (2023年10月24日)
シャーリイ・ジャクスンの衣鉢を継ぐ十八篇~『穏やかな死者たち』 (2023年10月17日)
錬金術と産業革命の絢爛たる接合~高丘哲次『最果ての泥徒(ゴーレム)』 (2023年10月10日)
絶滅動物をめぐるふたりの冒険~川端裕人『ドードー鳥と孤独鳥』 (2023年10月3日)
2023年9月
異なる認知、現実の外側へ~キム・チョヨプ『この世界からは出ていくけれど』 (2023年9月27日)
気候変動に立ちむかう新技術と経済システム~『未来省』 (2023年9月19日)
想像せぬ結末へと至る十四篇~『最後の三角形 ジェフリー・フォード短篇傑作選』 (2023年9月12日)
文化人類学的視座と政治的リアリティ~『コスタ・コンコルディア 工作艦明石の孤独・外伝』 (2023年9月5日)
2023年8月
ポストヒューマンSF「タコですがなにか」〜伊野隆之『ザイオン・イン・ジ・オクトモーフ』 (2023年8月22日)
カーニヴァルをめぐる、少年の高揚と畏れ (2023年8月15日)
メガトン級の怪獣エンターテインメント (2023年8月8日)
飛行船をめぐる既視感、交叉するふたりの青春 (2023年8月1日)
2023年7月
口、耳、目、肉、鼻、髪、肌......身体器官から異常領域が広がる (2023年7月25日)
ベルギーの詩人による時間SF (2023年7月18日)
月面での不条理劇、歩くスパムの扱いかた (2023年7月12日)
キングが得意とする超能力テーマの新作長篇 (2023年7月4日)
2023年6月
『フランケンシュタイン』+『そして誰もいなくなった』 (2023年6月27日)
SFの設定・アイデアで現代韓国の問題に焦点をあてる (2023年6月20日)
怪獣、時間跳躍、吸血鬼、ゾンビ (2023年6月13日)
人間精神の深奥と現代アルゼンチンの暗澹を剔出する十二篇 (2023年6月6日)
2023年5月
異星文化とテレパシーを扱ったSFミステリ (2023年5月23日)
新しい惑星に、生きた物語を吹きこむ (2023年5月16日)
死と意識をめぐるサイバーパンク (2023年5月9日)
傑作ノヴェラ二本立て (2023年5月2日)
2023年4月
女性作家のみのSFアンソロジー (2023年4月25日)
インカがヨーロッパを席巻、波瀾万丈の歴史改変小説 (2023年4月18日)
百字の宇宙、百字の日常 (2023年4月11日)
死者への愛情を転移させる巨大樹 (2023年4月4日)
2023年3月
異質な存在とのコンタクト──レム版の『宇宙戦争』 (2023年3月28日)
人種差別が蔓延る日常と怪異に満ちた超自然のアメリカ (2023年3月21日)
日常の憂鬱案件、この名探偵が解決します(!?) (2023年3月14日)
精霊がうごめく密林、ナチス由来の研究所 (2023年3月7日)
2023年2月
香川と大阪のサイバーパンク、あるいは多義的ディストピア (2023年2月28日)
〈季節〉を終わらせる力を目ざして。三部作完結篇。 (2023年2月21日)
終末世界における奇妙なシスターフッド (2023年2月14日)
歴史が終焉してもなお、書きつづける作家たちの物語 (2023年2月7日)
2023年1月
死ぬも生きるも地獄、氷の惑星での二人一役サバイバル (2023年1月24日)
帰還した天才科学者は本物か? 迫真のSFスリラー (2023年1月17日)
魔術が実在する日本で、権刑部卿と陰陽師が謎に挑む (2023年1月10日)
伝説のショートショート・アンソロジーが甦る (2023年1月5日)
2022年12月
謎の自然現象、球電を追う現代的なハードSF (2022年12月27日)
思考実験的なアイデアとエンターテインメントのバランス (2022年12月20日)
地上を変容させる少女禍 (2022年12月13日)
ハイテク自閉住居で起こる謎に二人組が挑むSFミステリ (2022年12月6日)
2022年11月
古書のページに挟まれた、時の迷宮を記した栞 (2022年11月22日)
アイドルと死生観 (2022年11月16日)
言葉に先立つ、人間性を伝えるプロトコル (2022年11月8日)
懐かしい映画のような純愛タイムトラベル (2022年11月1日)
2022年10月
増殖する兎、他人の夢、膿んだ歯茎 (2022年10月25日)
使役される死者、目的地のない船旅 (2022年10月18日)
創元SF短編賞受賞作を含むアンソロジー (2022年10月11日)
圧倒的占領軍に立ちむかう、わずか六人と超兵器 (2022年10月4日)
2022年9月
環境破壊された未来、荒野のなかの母と娘 (2022年9月27日)
日本短篇SFの精華十篇 (2022年9月20日)
歴史が負った精神的外傷をめぐるハードボイルド (2022年9月13日)
霧の都に跋扈する邪神、それに挑む名コンビ (2022年9月6日)
2022年8月
状況がわからぬままに迫りくる終末 (2022年8月23日)
技術的リアリティとミステリとしての抑揚 (2022年8月15日)
戦後世界に刺さったまま抜けない原爆 (2022年8月9日)
ワイドスクリーンで展開する《三体》公式スピンオフ (2022年8月2日)
2022年7月
多くのアイデア・テーマを詰めこんだ林譲治の新シリーズ (2022年7月26日)
若旦那と人魚、尋常ならざる愛を描く異類婚姻譚 (2022年7月19日)
モザイク化されたヨーロッパに展開するスパイ・サスペンス (2022年7月12日)
異なる存在との関係を通じ、切実な生の問題を描ききる (2022年7月5日)
2022年6月
現代韓国作家によるハイレベルのSF短篇集 (2022年6月28日)
「語られない部分」を活かす技巧が冴えるピンスカーの短篇集 (2022年6月21日)
AI裁判官とハッカー弁護士がもつれる法廷ミステリ (2022年6月14日)
2084年の世界と人間を描く23編 (2022年6月7日)
2022年5月
ケンタウルス座α星への長い旅に出る巨大宇宙船 (2022年5月24日)
希望の裏返しのファーストコンタクト (2022年5月17日)
異星生物のコンタクトを通じて宇宙的倫理を問う三篇 (2022年5月10日)
シミュラークルをめぐる果てなき戦闘 (2022年5月3日)
2022年4月
蒼然たるゴシック小説の展開に、きわめて現代的なヒロイン (2022年4月26日)
アウェイ感のなかで殺人事件捜査に乗りだす"弊機" (2022年4月19日)
新鮮でバラエティに富んだ、現代中国女性作家SFアンソロジー (2022年4月12日)
独立戦争から四十年、火星の歴史が動きはじめる (2022年4月5日)
2022年3月
暁の町と黄昏の町、あとは荒野が広がる世界 (2022年3月22日)
霊妙な領域を描く名匠オリヴァー・オニオンズ (2022年3月15日)
自由と呪い、三百年の孤独 (2022年3月8日)
ラヴクラフトの衣鉢を継ぐ俊英キャンベルの短篇集 (2022年3月1日)
2022年2月
激動の未来史《オーシャンクロニクル》の新しい短篇集 (2022年2月22日)
終末のインナースペース (2022年2月15日)
別々に旅する三人の書簡で綴られた架空旅行記 (2022年2月8日)
宇宙論的視野へ到達するテレポートSF (2022年2月1日)
2022年1月
完全自動運転をめぐるノンストップスリラー (2022年1月25日)
Lafferty's Labyrinths(ラファティの伝奇集) (2022年1月19日)
《泰平ヨン》シリーズ最後の作品 (2022年1月11日)
遠い星へむかう虚(うつ)ろ舟、吸血のイニシエーション (2022年1月5日)
2021年12月
酔ったいきおいで大発明 (2021年12月28日)
宇宙的厄災のピンチ、記憶にひそむミステリ、感動のファーストコンタクト (2021年12月21日)
二〇二〇年の短篇SFの精華、十一篇 (2021年12月14日)
1999年デビュー作から2014年発表作までを集める (2021年12月7日)
2021年11月
オリジナル・アンソロジーの四冊目 (2021年11月23日)
閉ざされた岬にあるのは、静穏なり生か、死へいたる扉か (2021年11月16日)
耀く空を信じて、純真なロボットの少女たちの友情 (2021年11月9日)
これほど異常でイイのだろうか? (2021年11月2日)
2021年10月
微妙に人間くさいマーダーボットと宇宙船 (2021年10月26日)
異質なものを、最後まで異質なまま描ききる (2021年10月19日)
中国SFの俊英による時間テーマの短篇集 (2021年10月12日)
芦屋道満から式神を受けついだ土着の陰陽師 (2021年10月5日)
2021年9月
凶悪生物の侵攻に立ちむかう、ハンディキャップを持った姫と少年 (2021年9月27日)
なんの役にも立たない、凄いおならが出るだけの大発明 (2021年9月21日)
斬新なアイデアと超絶的な物語表現。生と死をめぐる八篇。 (2021年9月14日)
アフリカの大地から、異種族が葛藤する宇宙へ (2021年9月7日)
2021年8月
立ちこめる頽廃と情念、先鋭SFが描く酷薄美 (2021年8月24日)
語りの妙が堪能できる十七篇 (2021年8月17日)
江戸川乱歩をドストエフスキーへ還流する、文学的メビウスの環 (2021年8月10日)
知性を発展させる蜘蛛たちと軌道上の狂える神 (2021年8月3日)
2021年7月
つぎつぎに立ちはだかる困難を超えて火星へ (2021年7月27日)
夢の国を旅して"覚醒する世界"へと至る (2021年7月20日)
伊藤典夫が手ずから選んで訳した英米SFの名作八篇 (2021年7月13日)
日本SFにおけるマジックリアリズムの俊才 (2021年7月6日)
2021年6月
血臭と瘴気が立ちこめる魔界西部 (2021年6月22日)
奇妙なタイムトラベル、石器時代の種族とともに生きる (2021年6月15日)
冷徹なる種族殲滅の宇宙で、愛は価値を持つか? (2021年6月8日)
マイリンク、シェーアバルト、ブラックウッド......夢幻の境地に踏みいる (2021年6月1日)
2021年5月
王道の少年少女向きSF――《ハヤカワ・ジュニア・SF》第一弾 (2021年5月25日)
登場人物たちが暮らす秘密の図書館、書き換えられる初版本 (2021年5月19日)
人虎伝説が残る1930年代マレーシアを舞台にした謎と冒険 (2021年5月11日)
ゴールドラッシュの小惑星で繰りひろげられるアクションSF (2021年5月6日)
2021年4月
蜘蛛の糸で覆われ滅びゆく古都を描く坂永雄一の新作 (2021年4月27日)
そこにあるだけの奇跡、手を伸ばしつづける希望 (2021年4月20日)
霊能者連続失踪事件を追うヴィクトリアン・ミステリ。 (2021年4月13日)
全銀河に反逆した種族「人類」、その最後の生き残りが主人公 (2021年4月6日)
2021年3月
超スケールの宇宙SFから、歴史認識を扱った議論喚起的な作品まで (2021年3月23日)
甲冑から高度AIまで、さまざまなパワードスーツのアンソロジー (2021年3月16日)
埋もれていた傑作を含む、新編集の眉村卓ショートショート集。 (2021年3月9日)
死者と生者の都ローマ、血の戦慄と欲望 (2021年3月2日)
2021年2月
現実と記憶の不調和、組織がはらむ不条理を描く十二篇 (2021年2月24日)
夏への扉はなくても、猫がいればあたたかい (2021年2月16日)
独自のセンスで選んだ七篇、中国とアメリカの状況を照らしあう (2021年2月9日)
AIの本質と人間の情動 (2021年2月2日)
2021年1月
陰に隠れた幻想小説の水脈の発見 (2021年1月26日)
羊羹を食べながら日本海軍を翻弄するオリオン太郎 (2021年1月19日)
特殊な閉鎖環境のなか、「剃刀の刃のように細い線」をたどる叛乱 (2021年1月11日)
多様な傾向を集めつつ、懐かしい印象すら受ける間口の広いアンソロジー『2010年代海外SF傑作選』 (2021年1月5日)
2020年12月
異質な他者とのつながりが照らしだす人間のありかた (2020年12月22日)
現実認識のテーマから、目くるめく神怪小説へ発展 (2020年12月15日)
高性能AIに挑む、落ちこぼれエンジニアとおかしなヤクザ (2020年12月8日)
21世紀最初の十年紀を飾った注目のSF短篇を収めたアンソロジー (2020年12月1日)
2020年11月
ハイテク汚濁都市にあらわれた神話的存在感を放つ女 (2020年11月24日)
銀河英雄伝説トリビュート・アンソロジー (2020年11月17日)
Anarchy in Osaka (2020年11月10日)
怪奇小説の伝統に棹さす、みごとな表現の四作品 (2020年11月3日)
2020年10月
アルゴリズムの支配を逃れ、なお生き延びるすべ (2020年10月27日)
稀覯書や古文書をめぐる怪奇譚、黴の匂いと書架の陰翳 (2020年10月20日)
物珍しさではなく、作品そのものの価値で語られるべき充実のアンソロジー (2020年10月13日)
映像は武器たりえるか、レンズを通して語る女たちの年代記 (2020年10月6日)
2020年9月
オリジナル・アンソロジー・シリーズの三冊目。七篇を収録。 (2020年9月23日)
異質な敵の全容、失われた文明の謎、そして秘匿された人類史 (2020年9月15日)
迷路を進むと〈薄暮〉が追いかけてくる。歴史も人生も。 (2020年9月8日)
1950年代の宇宙移住計画、宇宙飛行士を目ざす女性の奮闘 (2020年9月1日)
2020年8月
美をめぐる真正と倫理を、SFの設定とミステリの構成で描く (2020年8月25日)
14歳の少女にして宇宙船、戦争と人命救助のスペース・オペラ (2020年8月18日)
新たな壮途へ乗りだした年刊日本SF傑作選 (2020年8月11日)
埋もれた名作を発掘・再評価する意欲的アンソロジー (2020年8月4日)
2020年7月
歴史改変戦争。時間の家父長制をいかにくつがえすか。 (2020年7月28日)
作者一流の書法と画像的想像力の横溢。さまざまな側面を示すショーケース。 (2020年7月21日)
ケン・リュウ選とは味わいの違う、新しい中華圏SFアンソロジー (2020年7月14日)
2020年6月
三体人の圧倒的有利に抗うため地球側が仕掛ける面壁計画 (2020年6月30日)
二重の有徴を背負った人生、呪われた天分、世界を護り/滅ぼす才能 (2020年6月23日)
機械論的な時間ループではなく、記憶と歴史の物語 (2020年6月16日)
前作から大きくスケールアップ、映像的表現の迫力 (2020年6月9日)
里程標的作品から現代の新鮮作まで、人狼テーマの饗宴 (2020年6月2日)
2020年5月
7分間のお楽しみ。いずれ劣らぬ十一篇。 (2020年5月26日)
初期筒井短篇の社会批判と心理的題材 (2020年5月19日)
奇妙な全体主義の成立と凋落、孤独と想像力をめぐって (2020年5月12日)
ヤング・カーティス・ニュートン、青二才からヒーローへ (2020年5月5日)
2020年4月
一面に凍てついた世界を、ふたりで南へ。 (2020年4月28日)
激しい性のカタチ、遙かな愛のスガタ (2020年4月21日)
ふたつの偽史が結ぶ真実の因果 (2020年4月14日)
〈ホテル・アルカディア〉の芸術家たち、その他の物語 (2020年4月7日)
2020年3月
ケン・リュウ編の中国アンソロジー第二弾! (2020年3月24日)
〈暦法〉宇宙国家への異端の侵攻。めくるめく展開のスペースオペラ。 (2020年3月17日)
浪漫の帝都と大陸の新興都市が舞台、波瀾のスチームパンク (2020年3月10日)
第二次『幻想と怪奇』に喝采! (2020年3月3日)
2020年2月
福島、イラク、新疆ウイグル自治区......核をめぐる因縁が東京で交叉する (2020年2月25日)
「珍しさ」より「質」を重視した、選りすぐりの十篇。 (2020年2月18日)
卓越したプロデュース力と圧倒的な読者力による傑作アンソロジー (2020年2月12日)
ハイテク廃棄物のディストピア、最周縁から世界を批判する哀しきモンスター (2020年2月4日)
2020年1月
悲しげな歌を歌う怪獣、全体主義に抗う《人間》 (2020年1月28日)
波瀾万丈な人生のなかにの潜む"得体の知れぬ"裂け目 (2020年1月21日)
ラヴクラフトを切歯扼腕させる十六篇 (2020年1月14日)
横たわるグリオール以前と、死んだグリオール以後 (2020年1月7日)
2019年12月
寄稿者の持ち味が十二分に発揮されたオリジナル・アンソロジー (2019年12月24日)
間口が広い物語と、ロジックの通った展開 (2019年12月17日)
複雑にもつれる多民族・多文化の未来史 (2019年12月10日)
斬新なアイデアで展開される、決定論と自由意志をめぐる哲学的洞察 (2019年12月4日)
2019年11月
困難なミッションに挑む、量子魔術師と個性溢れるメンバーたち (2019年11月28日)
遍歴のなかで次々と物語内人物に重なる、ロマンチックな異界往還譚 (2019年11月19日)
「宇宙」と「時間」、対になった二冊のテーマ・アンソロジー (2019年11月12日)
翡翠というモチーフが担う多義性、多視点で語られる物語の推進力 (2019年11月5日)
2019年10月
謎解きミステリと時間SFとのあまりにみごとな融合 (2019年10月22日)
異常な光景の描写と巧みなストーリーの背後に、アメリカの歪みや傷を映しだす (2019年10月15日)
著者初の短篇集。文化と歴史への洞察と、卓越した構成力、語りの技巧。 (2019年10月8日)
有無を言わせぬ怒濤の展開! 正調ワイドスクリーン・バロック! (2019年10月1日)
2019年9月
第三種接近遭遇テーマの王道。怒濤のサプライズ・エンディングに仰天。 (2019年9月24日)
SFというジャンルを問い直しつづけた年刊傑作選の、これが最終巻。 (2019年9月17日)
きらめく青春小説にして、時間と現実と創作とをめぐる問い直し (2019年9月10日)
手強い異存在との意思疎通と、未知の文明の調査 (2019年9月3日)
2019年8月
ゲンロン出身作家の意欲作から、ベテラン津原泰水の傑作戯曲まで (2019年8月27日)
自由意志をめぐる鋭角的な思考実験を、青春小説のスタイルで語りきる (2019年8月20日)
これこそ現代のスペースオペラ! (2019年8月13日)
アイデアとロジックの名手! (2019年8月6日)
2019年7月
冬の物語、夢の物語、大胆なガジェットと切ない恋情 (2019年7月23日)
ミルハウザーの新しい試み、しかし変わりのない魔法の言葉 (2019年7月16日)
何度も滅びて再興する三体世界の文明、それが地球にもたらすもの (2019年7月9日)
架空都市をめぐる36の断章 (2019年7月2日)
2019年6月
もはやそれほど危険ではないが、アイデア・ストーリーとして面白い (2019年6月25日)
狂気が漂う異様な作品ばかりの短篇集 (2019年6月18日)
実体と魔物に分かれたひとり。止められない戦争をいかに生きるか? (2019年6月11日)
安定感のある古典と一筋縄ではいかない問題作 (2019年6月4日)
2019年5月
感覚情報翻訳者が活躍する凝った構成のミステリ連作 (2019年5月28日)
美のユートピアで繰り広げられる人間模様 (2019年5月21日)
場所が特定できぬ孤峰、スパゲッティコードとしての世界 (2019年5月14日)
間近にあるディストピア、奪われた声をいかに取り戻すか (2019年5月7日)
2019年4月
天皇機関vs.粘菌機関 特撮映画のような痛快活劇 (2019年4月23日)
大胆なSFの設定に、現代社会の問題を写しとる (2019年4月16日)
はかない記憶と傷つく身体のエロティシズム (2019年4月9日)
いつか卑徒(ひと)になる日まで (2019年4月2日)
2019年3月
それでもなお、ひとは自由意志を希求する (2019年3月26日)
加藤清正や恐竜も復活、愛のありかたを描く感動作 (2019年3月19日)
宇宙共通の原理としての進化 (2019年3月12日)
ティプトリー風の表題作から中国伝奇アクションまで (2019年3月5日)
2019年2月
総統になりそこねた男の「わが捜査」 (2019年2月26日)
砂漠の「最も古い言葉」を聞く、この惑星の起源を解く (2019年2月19日)
幻想への航海、宙づりのままに残る謎 (2019年2月12日)
トリス、偽トリス、トリスタ、「自分である」ことの冒険 (2019年2月5日)
2019年1月
異なる生態系のなかで、人類が進むべき未来を探る惑星開拓史 (2019年1月29日)
宇宙なんて手に入れたくない! 不本意ながら銀河帝国皇帝になったヒロイン (2019年1月22日)
離れていても声が聞こえる。ウィリスのロマンチック・コメディ。 (2019年1月15日)
日本SFの新しいプラットホーム、ここから始まる。 (2019年1月8日)
2018年12月
破滅と再生の寓話、イヴを畏れるアダム (2018年12月25日)
ベテランから新人まで個性豊かな書き下ろしアンソロジー (2018年12月18日)
食べ飽きない語り口の妙、滋味ゆたかな物語 (2018年12月11日)
ガンマ線バーストでも終わらない世界のために (2018年12月4日)
2018年11月
異世界への入口はどこに、あるいは迷える青少年殺人事件 (2018年11月27日)
他者の記憶、自分の輪郭、宿痾もしくは恩寵としての共感 (2018年11月20日)
ITによって変貌しゆくアクチャルな未来を描いた連作集 (2018年11月13日)
日本SFが生んだ奇書、得体の知れぬ迷宮的作品 (2018年11月6日)
2018年10月
不吉な想像力を膨らませる語りの妙 (2018年10月23日)
星間宇宙船という完全密室、被害者も容疑者も探偵役も自分たち (2018年10月16日)
This could be heaven or this could be Hell (2018年10月9日)
来歴・由来をめぐるミステリと、惑星間・異種族間との外交問題 (2018年10月2日)
2018年9月
天才でマッドなお姉さんと、知性の普遍構造を解きあかす宇宙計算機 (2018年9月25日)
じわじわ気になる(ほぼ)100字の書評 (2018年9月18日)
ひとつの地形として横たわるだけ巨竜が作品世界を支配する (2018年9月11日)
記憶は誰のもの? 意識はどこから? 迫真の近未来ノワール (2018年9月4日)
2018年8月
焼死に至る〈竜鱗病〉があぶりだす、現代社会が抱える病理 (2018年8月28日)
土地そのものとしての精霊、歴史の底から甦る異教の魅惑 (2018年8月21日)
生存戦略としての支配? それとも共生による進化? (2018年8月14日)
至高のミリグラム、赤ちゃんのエネルギー化、人造美人の広告 (2018年8月7日)
2018年7月
メタモルフォーシスと魅入られた者の情念 (2018年7月24日)
楽しく元気が出る一冊、銷夏に最適のポストうなぎSF短篇集 (2018年7月17日)
筒井康隆のシャバドゥビから、宇宙駆ける仏寺スペースオペラまで (2018年7月10日)
十三の珠玉、ミルハウザーの魔術に魅了される一冊 (2018年7月3日)
2018年6月
埃だらけの空気、花を携えた乗客、姿をあらわさないトラ (2018年6月26日)
21世紀の「ゴルディアスの結び目」、イーガン経由でアップデートされた『神狩り』 (2018年6月19日)
ヒロタカ レア・トラックス! (2018年6月12日)
大きくうねる戦局のなか、不可解な状況にさらされる兵士たち (2018年6月5日)
2018年5月
赤目の男に変身する孔雀、山頂と地下をつなげる大蛇 (2018年5月22日)
忘れることができるメモリ、未来においてインプットされた記憶 (2018年5月15日)
ボーイ・ミーツ・ガール物語のサイバーパンク的展開 (2018年5月8日)
皇国の欺瞞、ナチスの残虐、アメリカの矛盾 (2018年5月1日)
2018年4月
インディーズならではの雰囲気、キノコのようにひっそり犇めいて (2018年4月24日)
消えてしまう過去、儚い現在、記憶のなかの世界 (2018年4月17日)
超テクノロジーのロマンとショボいサラリーマン生活のミスマッチ (2018年4月10日)
アメリカ、それは最後のフロンティア (2018年4月3日)
2018年3月
ゲームとしての世界、プレイヤーとしての人生 (2018年3月27日)
輝かしい未来を取り戻すために、ぼくができること (2018年3月20日)
現代中国SFの洗練度の高さに瞠目 (2018年3月13日)
盆暗にして繊細、くだらないからこそ輝く、宮内悠介の短篇集 (2018年3月6日)
2018年2月
星への愛は星に撃たれて死ぬこと、では、生きるのはどんな愛か? (2018年2月27日)
ゲームをつづける町、バスを待つばかりの人生 (2018年2月20日)
メタフィジカルな奇想と上品なユーモアのショートショート連作 (2018年2月13日)
月面都市に渦巻く陰謀、大仕掛けの破壊工作、息詰まるサバイバル (2018年2月6日)
2018年1月
星に囲まれた静寂のなかで、捨ててきたはずの人生を思う (2018年1月30日)
ヴァーチャルな恋情とリアルな性愛を問う野心作 (2018年1月23日)
バイクが主人公の青春SF、異色の宇宙史あり、寓話風数学ファンタジイあり (2018年1月12日)
異なる物理理論の宇宙が、この宇宙を浸蝕する! (2018年1月9日)
2017年12月
書いているのはタイプライターか私か? 狂っているのは誰か? (2017年12月26日)
増殖し書き換えられる世界。存在は消えても記憶は残る。 (2017年12月19日)
鮮烈なイメージの植物融合都市、小さな物語で大きな世界を照らす。 (2017年12月12日)
狂気の細菌兵器、すでにはじまっている破滅 (2017年12月5日)
2017年11月
なぜ、いくら待っても、ぶぶ漬けは出こないのか? (2017年11月28日)
ロンドンの闇のなかで繰り広げられる、神話世界のゲーム (2017年11月21日)
マイノリティがマッチョを懲らしめる痛快ダイムノヴェル (2017年11月14日)
ズレながら重なりあういくつもの可能性世界 (2017年11月7日)
2017年10月
精神を共有する「ネクサス」が拓くのは、理想郷か地獄か (2017年10月31日)
偶然性と運命のアラベスク、あるいは過去からの迷い弾 (2017年10月24日)
ナボコフによる時間の織物、広がりゆくタペストリーの経験 (2017年10月17日)
再現されたデータの断片、ファイルの向こうに立ちあがる大きな謎 (2017年10月10日)
2017年9月
ふたつの人生とふたつの世界 (2017年9月26日)
ルールを目的とするルール無視、ポスト・トゥルースのゲーム (2017年9月19日)
アクチャルな未来の質感、テクノロジーと人間の新しい共生 (2017年9月12日)
人間価値が低落した太陽系社会で「個人の死」は復権しうるか? (2017年9月5日)
2017年8月
人類補完機構よりも古くから伝わる信仰、そして愛としあわせの物語 (2017年8月22日)
十年目を迎え、ますます好調な年刊傑作選。 (2017年8月15日)
地下に埋もれた都市空間、失われた旧文明をめぐる冒険 (2017年8月8日)
風の名前を聞け。語られた神話としての人生。 (2017年8月1日)
2017年7月
時間の因果を超える愛。たとえ宇宙が滅んでも。 (2017年7月26日)
風待町ろまん、少年の日の思い出、空から来た友だち (2017年7月18日)
J・P・ホーガンを超える壮大なSFミステリにしてO・ヘンリーの情緒 (2017年7月11日)
探偵は棚にいる。扉の鍵は本に隠されている。 (2017年7月4日)
2017年6月
ご先祖さまとの情事、過去へ未来へいそいそする艶笑譚 (2017年6月27日)
未来の化石を描く実験作「終着の浜辺」、アイロニーと詩情の「溺れた巨人」 (2017年6月20日)
メガストラクチャーの宇宙、遠未来の悪夢 (2017年6月13日)
名匠による娯楽長篇『スペース・オペラ』と、濃厚なたたずまいの短篇群 (2017年6月6日)
2017年5月
世界全体・歴史全体を外側から描くSF──その最高到達点 (2017年5月23日)
一篇ごとに工夫を凝らす名手ケン・リュウ (2017年5月16日)
21世紀のリアリティで描く、沙漠のユートピア建国 (2017年5月9日)
暴力の神話、けものの形象 (2017年5月2日)
2017年4月
未知との遭遇、10のスタイル (2017年4月25日)
独自の二十一世紀日本を舞台にした異色の侵略SF (2017年4月18日)
ぼくが生きた時代、私が死んだ理由 (2017年4月11日)
まるごと菌糸のアンソロジー (2017年4月4日)
2017年3月
無限に反復される抽象画、均質な空間に宿る悪夢 (2017年3月28日)
天使が見える神経学者、偏執狂の諜報プロ、神聖なるドラッグの探索 (2017年3月21日)
都市伝説と認知科学的が交叉する、異色の青春冒険小説 (2017年3月14日)
幽精(ジン)が記した『千一日物語』、量子コンピュータの夢 (2017年3月7日)
2017年2月
伊藤計劃のテーマを継ぐ、新世代作家たちの共演 (2017年2月28日)
計画すべきことが計画しつくされた宇宙で自由意志は可能か? (2017年2月21日)
愛の根拠としての死、愛に意味づけられる死 (2017年2月14日)
独自の思考と伝統的SFとのあいま、そして『結晶世界』の予兆 (2017年2月7日)
2017年1月
超自然のニューヨークが舞台、編集キャリアよろよろ歩き (2017年1月31日)
ベスター第一長篇、第一回ヒューゴー賞、伊藤典夫初の長篇翻訳 (2017年1月24日)
イカロス、キリスト、そしてデヴィッド・ボウイ (2017年1月17日)
ベルギーの幻想アンソロジー、戦慄の怪奇譚から幽暗な超現実まで (2017年1月10日)
2016年12月
よるべのない世界、見知らぬ言葉、自分だけの記憶 (2016年12月28日)
不思議な語り口、気味の悪い発想、この世のものとも思えない物語 (2016年12月20日)
現実と情報を可逆化する海、人知を越えて流動する書字空間 (2016年12月13日)
SF作家のイマジネーションとAI研究の最新知見が出会う (2016年12月6日)
2016年11月
伊藤典夫ブランドが存分に堪能できる一冊 (2016年11月22日)
「ブラッドベリというジャンル」の二十六篇 (2016年11月15日)
日本統治下のアメリカ、不確かなアイデンティティ (2016年11月8日)
2016年10月
「どこまでもいっしょに行こうねえ」 (2016年10月31日)
ジェニーの飛翔、ジュリアの彫刻 (2016年10月24日)
ショートショート・マニアが地団駄を踏み、そして平伏す一冊 (2016年10月18日)
日常のすぐ隣、睡眠のわずか手前、半現実の領域 (2016年10月11日)
鮮烈なイメージ喚起力と先鋭的なテーマの十篇 (2016年10月4日)
2016年9月
神話空間としてのジャングル、知性と引き替えの不死 (2016年9月27日)
贖罪としての記憶、人生という名の償い (2016年9月20日)
星新一も認めた独創性。体温がある文体と作品に包含された謎。 (2016年9月13日)
アンドロイドは借金完済の夢を見るか? (2016年9月6日)
2016年8月
「怒り」と「暴力性」の神話、「イノセンス」の希求 (2016年8月23日)
FはフィメールのF、フジ隊員のF (2016年8月16日)
風変わりな家族、適当に逞しい人生 (2016年8月9日)
史実に材をとったご当地SFにして、全時空規模の超絶アイデア (2016年8月2日)
2016年7月
テクノロジーのなかの自由、祝祭的高揚のなかで暴力的に世界を毀損する (2016年7月26日)
発表媒体も含め新しい試みがおこなわれつつある短篇SFの現在 (2016年7月19日)
作りものゆえの豊穣なリアリティ、ヴァンスを読む贅沢 (2016年7月12日)
アンドロイドはジャムセッションで人間と勝負できるか? (2016年7月5日)
2016年6月
幸福のための不完全性、本物の感情を奏でるいにしえの物語 (2016年6月28日)
赤いリボンをつけ、買いもの籠を手に、不思議な世界をどこまでも (2016年6月21日)
月光が呼びおこすもの、響きあうささやかな記憶の奇跡 (2016年6月14日)
竜の神話と生物学のロジック、篠田節子のサイエンス・フィクション (2016年6月7日)
2016年5月
似ているところと似ていないところ、愛の理由、人類進化のかたち (2016年5月24日)
解放されたパンドラ、温かい憧れと衝動的な飢え (2016年5月17日)
鮮やかな個性が躍動し権謀術策が渦巻く、絢爛たる幻想武侠ロマン (2016年5月10日)
疑似科学を支点に、人間性が揺れ世界が軋む (2016年5月4日)
2016年4月
"濃い"のに"軽快"、ベイリーのワイドスクリーン・バロック (2016年4月26日)
さもしい世界を掃除してやろう! きょうからぼくもプーカ人! (2016年4月19日)
自己だけの世界が幻想する、はじまりの場所としての黄金郷 (2016年4月12日)
それぞれの時代の色合いと情感、スミスの不思議な未来史 (2016年4月5日)
2016年3月
ロボットの教養小説、SFを対象化するSF(みたいな小説) (2016年3月22日)
青春時代のヴァーリイ、老いて読むヴァーリイ (2016年3月15日)
閉じこめられた娘、自由にうごけないわたし (2016年3月8日)
宇宙海賊よりこのオンナのほうがヤバい! (2016年3月1日)
2016年2月
パンデミック後の未来、FBI捜査官コンビが不可解事件を追う (2016年2月23日)
音楽はゲームか魔物か? アメリカの実験に終着点はあるのか? (2016年2月16日)
ねじれた宇宙外交事情を背景としたウルトラマンの闘い (2016年2月9日)
壮大な復讐劇の背後で、多様な価値観が複雑に交錯する (2016年2月2日)
2016年1月
歪んだ因果の閉空間に正真正銘の「終末」が訪れる (2016年1月26日)
仮想現実から猿が飛びだす! 冒険SF活劇 (2016年1月19日)
騎士になる「ぼく」が負うもの──天上界の魔法、地下境の記憶、ひとの世の名誉 (2016年1月12日)
〈直交〉宇宙への序曲 ユークリッド時空の冒険 (2016年1月5日)
2015年10月
「21世紀のSFベスト」牧眞司が偏愛で選んだ100冊 (2015年10月15日)
2013年9月
サンリオ文庫Aシリーズ(文学)リスト (2013年9月11日)
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