担当=杉江松恋

残酷さと恐怖をくぐりぬけた者たちの物語『蝶のいた庭』
2018年2月5日19:23

【今週はこれを読め! ミステリー編】

残酷さと恐怖をくぐりぬけた者たちの物語『蝶のいた庭』
「おそろしく寒い夜でした。雪が降っていて、ほとんどまっ暗でした----大晦日の夜のことです。この寒い夜のなか、ひとりの貧しい少女が帽子もかぶ...
声なき人のための物語〈アイアマンガー三部作〉完結!
2018年1月25日19:39

【今週はこれを読め! ミステリー編】

声なき人のための物語〈アイアマンガー三部作〉完結!
 エドワード・ケアリー〈アイアマンガー三部作〉がついに完結した。『堆塵館』『穢れの町』に続く最終巻『肺都』を読んで感じたのは、これは声なき人...
馳星周が放つ真ん真ん中の山岳冒険小説『蒼き山嶺』
2018年1月19日19:15

【今週はこれを読め! ミステリー編】

馳星周が放つ真ん真ん中の山岳冒険小説『蒼き山嶺』
 馳星周が正攻法で書いた山岳冒険小説である。  この情報だけで新作長篇『蒼き山嶺』は即買い、だろう。  冒険小説の魅力を端的に言い表せば、信...
幻想作家ブッツァーティの短篇集『魔法にかかった男』
2018年1月6日18:03

【今週はこれを読め! ミステリー編】

幻想作家ブッツァーティの短篇集『魔法にかかった男』
 何年前の「このミステリーがすごい!」だったか、これまで邦訳されたミステリー短篇のベスト5を挙げよ、というアンケートをもらった。その手のアン...
2018年は〈ミレニアム〉で始めよう!
2017年12月28日17:57

【今週はこれを読め! ミステリー編】

2018年は〈ミレニアム〉で始めよう!
 おせちに飽きたら『ミレニアム』もね!  と、いにしえのCMコピーよろしく書いてみた。もちろんおせちを食べながらでもいいし、年越しそばをたぐ...
たまらない孤独と恐怖が襲ってくる田辺青蛙『人魚の石』
2017年12月25日17:56

【今週はこれを読め! ミステリー編】

たまらない孤独と恐怖が襲ってくる田辺青蛙『人魚の石』
 童話作家として有名な小川未明は、日本文壇屈指の「怖い小説」の書き手でもある。ちくま文庫から出ている『小川未明集 幽霊船 文豪怪談傑作選』を...
虚実入り乱れる異色恐怖小説『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』
2017年12月15日16:43

【今週はこれを読め! ミステリー編】

虚実入り乱れる異色恐怖小説『誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?』
 作業中にパソコンのハードディスクがぐぐぐと唸りだしておだぶつになった経験のあるすべての方にこの本、マイクル・ビショップ『誰がスティーヴィ・...
静かに語られる死についての作品集『死体展覧会』
2017年12月1日11:31

【今週はこれを読め! ミステリー編】

静かに語られる死についての作品集『死体展覧会』
 この地上には無数の死の形がある。  死は誰の身の上にも等しく訪れる。  そのことを理解していると口では言いながら、この世の中に理不尽な死が...
14歳の少女が挑む世界との知恵比べ『嘘の木』
2017年11月24日12:17

【今週はこれを読め! ミステリー編】

14歳の少女が挑む世界との知恵比べ『嘘の木』
 あらゆるものに裏切られ、打ちのめされた女性が世界との知恵比べに挑む小説だ。  英国圏の文学賞であるコスタ賞(旧ウィットブレッド賞)大賞と児...
「何をされるかわからない」フランス・ミステリー『黒い睡蓮』
2017年11月10日19:51

【今週はこれを読め! ミステリー編】

「何をされるかわからない」フランス・ミステリー『黒い睡蓮』
 かつてフランス・ミステリーは「何をされるかわからない」ジャンルであった。  たとえば、同一人物が探偵であり犯人であり被害者であり証人である...