高頭佐和子
- 2024年12月
- 五分五分プラスアルファの農業コンサルタント〜河﨑秋子『森田繁子と腹八分』 (2024年12月16日)
- プロの真摯な努力を描く職人小説〜三浦しをん『ゆびさきに魔法』 (2024年12月9日)
- 輝かしさと残酷さが同居する時代を演じる〜金子玲介『死んだ木村を上演』 (2024年12月2日)
- 2024年11月
- つながっていく家族の思い〜一色さゆり『音のない理髪店』 (2024年11月25日)
- 円満なうそのゆくえ〜津村記久子短編集『うそコンシェルジュ』 (2024年11月18日)
- なっちゃんとノエチのささやかな日々〜藤野千夜『また団地のふたり』 (2024年11月11日)
- 恋人が性犯罪で逮捕されたら〜一穂ミチ『恋とか愛とかやさしさなら』 (2024年11月4日)
- 2024年10月
- カリスマアイドルの恋愛をめぐる短編集〜斜線堂有紀『星が人を愛すことなかれ』 (2024年10月28日)
- 「もしも」を考えさせられる短編集〜平野啓一郎『富士山』 (2024年10月21日)
- 驚きに満ちた校正者の仕事〜髙橋秀実『ことばの番人』 (2024年10月14日)
- 「当たり前」に疑問符がつきまくる〜朝井リョウ『生殖記』 (2024年10月7日)
- 2024年9月
- 78歳から92歳の読書会に引き込まれる!〜朝倉かすみ『よむよむかたる』 (2024年9月23日)
- モヤモヤを容赦なく掬い取る短編集〜高瀬隼子『新しい恋愛』 (2024年9月16日)
- 他人事と思えないリアルな短編集〜篠田節子『四つの白昼夢』 (2024年9月9日)
- 「神」と崇められた天才の死をめぐる物語〜降田天『少女マクベス』 (2024年9月2日)
- 2024年8月
- 藤野千夜『時穴みみか』に涙が止まらない! (2024年8月26日)
- さまざまにこじれていく愛の形〜井上荒野『猛獣ども』 (2024年8月20日)
- 『好き』を分かち合う大切さ〜奈倉有里『文化の脱走兵』 (2024年8月13日)
- 推し活時代の心理をリアルに描き出す〜尾崎世界観『転の声』 (2024年8月5日)
- 2024年7月
- リアルな感覚が伝わる医師作家アンソロジー『夜明けのカルテ』 (2024年7月29日)
- 『通常は死ぬ前に処分したいと思うであろう100のモノ』に胸が熱くなる! (2024年7月22日)
- 河﨑秋子『愚か者の石』に魂を揺さぶられる! (2024年7月15日)
- 柔らかく率直なインタビュー集〜金井真紀『テヘランのすてきな女』 (2024年7月8日)
- 2024年6月
- ヒロインの強い眼差しが心に残る〜桜木紫乃『谷から来た女』 (2024年6月24日)
- 立派でも偉大でもない人々の姿が愛しい〜木内昇『惣十郎浮世始末』 (2024年6月17日)
- なぜ働くのか、どう働きたいのかを考える〜佐原ひかり『鳥と港』 (2024年6月10日)
- 岸本佐知子の奇想天外爆笑エッセイ『わからない』 (2024年6月3日)
- 2024年5月
- ADHDと診断された作家の感覚と体験〜柴崎友香『あらゆることは今起こる』 (2024年5月27日)
- 金子玲介の鮮烈なデビュー作『死んだ山田と教室』に夢中! (2024年5月20日)
- ストイックに「美」を追求する〜伊良刹那『海を覗く』 (2024年5月13日)
- 人それぞれの「休む」が詰まったアンソロジー『休むヒント。』 (2024年5月6日)
- 2024年4月
- 恩田陸『spring』の天才の世界に魅了される! (2024年4月22日)
- 鈴木おさむの"小説SMAP"『もう明日が待っている』 (2024年4月15日)
- それぞれに流れる日常を描く連作小説集〜江國香織『川のある街』 (2024年4月8日)
- 子どもだったの頃の気持ちが蘇る〜辻村深月『あなたの言葉を』 (2024年4月1日)
- 2024年3月
- スカッと気分が晴れやかになる短編集〜柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』 (2024年3月25日)
- 先の見えない今を生きる〜角田光代『方舟を燃やす』 (2024年3月18日)
- マニア心の裏に潜んでいるもの〜村雲菜月『コレクターズ・ハイ』 (2024年3月11日)
- 麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』がグサグサ刺さる! (2024年3月4日)
- 2024年2月
- 佐藤正午7年ぶりの新作『冬に子供が生まれる』がすごい! (2024年2月26日)
- 増幅する孤独感と怒りとやりきれなさ〜西村亨『自分以外全員他人』 (2024年2月19日)
- 心弾む普通の毎日〜古賀及子『気づいたこと、気づかないままのこと』 (2024年2月12日)
- 辛かった思い出も細やかに描く〜村山由佳『記憶の歳時記』 (2024年2月5日)
- 2024年1月
- 現代社会にビシッと切り込んでくる大前粟生『チワワ・シンドローム』 (2024年1月29日)
- 心の奥にある仄暗い物を描く井上荒野の短編集『錠剤F』 (2024年1月22日)
- 田中兆子『今日の花を摘む』の女たちの関係がいい! (2024年1月15日)
- 垣谷美雨『墓じまいラプソディ』の松尾五月(61歳)がいい! (2024年1月9日)
- 2023年12月
- 西加奈子の短編集『わたしに会いたい』で勇気が溢れる! (2023年12月25日)
- 1943年の"幻の箱根駅伝"への思い〜額賀澪『タスキ彼方』 (2023年12月18日)
- 河﨑秋子『ともぐい』の強烈さに度肝を抜かれる! (2023年12月11日)
- コロナ禍にのまれた人々の短編集〜一穂ミチ『ツミデミック』 (2023年12月4日)
- 2023年11月
- 原田マハ短編集『黒い絵』から目を逸らせない! (2023年11月27日)
- 不器用で真摯な臨床心理士の物語〜水野梓『グレイの森』 (2023年11月13日)
- 平穏な日常の愛しさを描く長嶋有『トゥデイズ』 (2023年11月8日)
- 2023年10月
- 藤野千夜『じい散歩 妻の反乱』にじんわり笑う! (2023年10月30日)
- ますますパワーアップする鈴木るりか『星に願いを』がいい! (2023年10月23日)
- 「モヤモヤ」の正体を描き出す〜高瀬隼子『うるさいこの音の全部』 (2023年10月16日)
- 42年ぶりの嬉しい再会〜黒柳徹子『続 窓ぎわのトットちゃん』 (2023年10月11日)
- 佐川恭一『ゼッタイ! 芥川賞受賞宣言 新感覚文豪ゲームブック』に熱くなる! (2023年10月2日)
- 2023年9月
- じわじわ不穏な青山七恵『前の家族』が怖い! (2023年9月25日)
- 桜木紫乃『ヒロイン』の静かな力強さに惹き込まれる (2023年9月20日)
- 「魚」と「鳥」の名コンビがいいぞ!〜蝉谷めぐみ『化け者手本』 (2023年9月12日)
- 中西智佐乃の中編集『狭間の者たちへ』に引きずり込まれる! (2023年9月4日)
- 2023年8月
- 幼なじみとの自然体の会話〜川上 弘美『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』 (2023年8月28日)
- 現実を突きつけて来る短編集〜桐野夏生『もっと悪い妻』 (2023年8月21日)
- 鈴木涼美『浮き身』の鋭利な表現力にしびれた! (2023年8月14日)
- ゆるくて鋭い社内政治小説〜津村記久子『うどん陣営の受難』 (2023年8月7日)
- 2023年7月
- 竹宮ゆゆこのセイシュン小説『心臓の王国』をガシガシ読む! (2023年7月24日)
- 逃げ出せなくなる恐怖短編集〜 小田雅久仁『禍』 (2023年7月17日)
- 「脇役」が一人もいない青春小説〜辻村深月『この夏の星を見る』 (2023年7月10日)
- 身体の上の「国境」〜朝比奈秋『あなたの燃える左手で』 (2023年7月3日)
- 2023年6月
- やりたいことを貫く女性たちにしびれる!〜平山亜佐子『明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記』 (2023年6月26日)
- "不利益顔"の人材を採用する!?〜石田夏穂『黄金比の縁』 (2023年6月19日)
- 還暦の女ともだちの新しい挑戦〜坂井希久子『華ざかりの三重奏』 (2023年6月12日)
- 呪われた小説をめぐる迷宮のような物語〜恩田陸『鈍色幻視行』 (2023年6月5日)
- 2023年5月
- 有吉佐和子『挿絵の女 単行本未収録作品集』に興奮! (2023年5月29日)
- 笑顔全開のダイナミック古代世界〜町田康『口訳 古事記』 (2023年5月15日)
- 休日の午後に最高のエッセイ集〜桜木紫乃『妄想radio』 (2023年5月8日)
- 愛と祖国の間で揺れながら生き抜いた女性たち〜深沢潮『李の花は散っても』 (2023年5月1日)
- 2023年4月
- 闘病記に収まらないノンフィクション〜西加奈子『くもをさがす』 (2023年4月24日)
- サーカスで暮らした日々をたどるノンフィクション〜稲泉漣『サーカスの子』 (2023年4月17日)
- 寄り添いすれ違う濃密な短編集〜彩瀬まる『花に埋もれる』 (2023年4月10日)
- 2023年3月
- "推し"を描写する極上の言葉〜小川洋子『からだの美』 (2023年3月31日)
- 読者の心を剥き出しにする物語〜須藤古都離『ゴリラ裁判の日』 (2023年3月27日)
- 潔さとユーモアで向き合う家族と介護の物語〜にしおかすみこ『ポンコツ一家』 (2023年3月20日)
- 姉妹と町の人々の懐かしくあたたかい40年〜〜津村記久子『水車小屋のネネ』 (2023年3月13日)
- 現代のヒーロー・済東鉄腸の大冒険〜『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』(左右社) (2023年3月6日)
- 2023年2月
- 「めんどくさい人間」がクセになる短編集〜紗倉まな『ごっこ』 (2023年2月27日)
- 封印していた過去と純粋な思い〜川上未映子『黄色い家』 (2023年2月20日)
- 孤独死したある女性の身元を追うノンフィクション『ある行旅死亡人の物語』 (2023年2月13日)
- 意識のない母との濃密な関係〜朝比奈秋『植物少女』 (2023年2月6日)
- 2023年1月
- 静かな怒りと復讐劇〜安堂ホセ『ジャクソンひとり』 (2023年1月30日)
- 事件の背後に隠された物語〜永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』 (2023年1月23日)
- 赤染晶子のエッセイ集『じゃむパンの日』が最高だ! (2023年1月16日)
- 高い能力を持つ子どもたちの苦難〜藤野恵美『ギフテッド』 (2023年1月9日)
- 2022年12月
- 気鋭の歌人の小説世界に引き込まれる〜川野芽生『月面文字翻刻一例』 (2022年12月26日)
- 心に確かな希望を残す小説〜窪美澄『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』 (2022年12月19日)
- 子どもの嘘と切なさ〜青本雪平『バールの正しい使い方』 (2022年12月12日)
- 永久にNo.1の恋愛小説〜中山可穂『感情教育』 (2022年12月5日)
- 2022年11月
- 最高にかっこいいエイミーの半生記〜山田詠美『私のことだま漂流記』 (2022年11月28日)
- 言葉を信じてもらえない二人の女性の物語〜櫻木みわ『カサンドラのティータイム』 (2022年11月21日)
- 作家の最後の贈り物〜山本文緒『無人島のふたり』 (2022年11月14日)
- 書かれなかった思いを描く短編集~井上荒野『小説家の一日』 (2022年11月7日)