4月24日(金)960段
スッキリ隊出動で立石書店の岡島さんと成城学園の邸宅へ。もう一ヶ所整理したい場所があるのでと車の後をついていくと、3階建てのマンションで、なんとエレベーターなしの建物だった。
というわけで32段を両手に本を抱えて15往復(合計960段)、久しぶりに階段の魔術師となる。
スッキリ隊出動で立石書店の岡島さんと成城学園の邸宅へ。もう一ヶ所整理したい場所があるのでと車の後をついていくと、3階建てのマンションで、なんとエレベーターなしの建物だった。
というわけで32段を両手に本を抱えて15往復(合計960段)、久しぶりに階段の魔術師となる。
夕方、デザイナーの松本さん来社。世田谷ピンポンズさんの『都会なんて夢ばかり』と『感傷は僕の背骨』の色校を見ていただく。その後、6月の新刊と9月の新刊の打ち合わせ。その間の7月と8月刊行の新刊を作っていて、もはや営業でなく編集だ。
砂村かいり『飛距離の長い青春』(幻冬舎)読了。
読み出した時から主人公3人の人物造形の見事さや医学部受験のディテールの細やかさに傑作の予感がしていたけれど、その予感以上の傑作だった。
「医学部受験」と帯に書かれているのでその合否と若者たちの医療への目覚めがクライマックスになる物語かと思いながら読み進めたのだが、いやはやそんな軽い話ではなかった。もっとしっかり人生を描いた小説なのだ。
素晴らしい! 砂村かいり、すごい作家だと興奮し、そういうときに紐解くのは北上次郎さんの『新刊めったくたガイド大大全』。
「砂村かいり」あるかしらと索引を探してみるとしっかりあった。1074ページ。本の雑誌2021年6月号で、デビュー作『炭酸水と犬』『アパートたまゆら』を紹介している。
『スモールワールズ』の一穂ミチを紹介するのに続いて「今月はもう一人、おすすめの作家がいる」と。
「作者が、ここからどういうふうに物語を転がしていくか、ぜひご覧いただきたい。これが実にうまい」「わき役たちの造形が巧みであることは急いで書いておく」「こういう「調子がよくて一見軽薄だけど憎めない男」を描くと、この作家の筆は冴え渡る」「新時代の息吹が、ここにある」
北上次郎は、砂村かいりをデビュー時に絶賛していた。
ああ、北上さんと『飛距離の長い青春』の話をしたい。
10時に辺境チャンネルの渡さんが来、予約注文を受け付けていた高野秀行さんのZINE『伸びしろマンがゆく!』の発送準備に取り掛かる。
ご注文いただいた300人のアドレスをラベルに打ち出すのが簡単ではなく、送付作業に慣れている事務の浜田に教わりつつ、クリックポストのラベルをこさえていく。
ラベルを打ち出し、封筒に貼り、ZINEを封入し終えたのは2時過ぎのこと。2人ががかりで4時間以上かかかってしまった。
ZINEを作るということはそういうことである。
神保町ブックフェスティバルの疲労を引きずりつつ出社。
飲み会とイベントの翌日は絶対休むことも遅刻することもなく出社すべし。これ、前職場で教わった鉄則。
教えてくれた先輩はそうして出社した私に電話で休みを伝えてきていた。
スリップを整理し、二日間の売上を確認する。驚くべき売上。みなさまありがとうございました。
昼、パワーをつけようとカレーのまんてんでカツカレー。ご飯少なめを頼んだのだけれと、うっかり普通盛りで提供される。
「すんません、間違えました。残してくださいね」
そう言われても残すのも忍びなく、一生懸命食べて、皿をカウンターにあげると
「ありがとうございました! 助かりました! 次はジャンボでいきましょう!」
と笑顔で言われ、こちらも笑ってしまう。
まんてんは、味だけでなく、接客もまんてんなのだ。
« 前のページ | 次のページ »
