「峰典子」
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底抜けの生きる力が欲しい貴方に『ミュリエルの結婚』
ブライダル・サクセスストーリーというと、軽いタッチのラブコメを想像してしまうが、こちらの『ミュリエルの結婚』は、練りに練られた癖の強い脚本と、なかなかリアルにブスい主人公の、ズシンと重い内情が丁寧に描かれていく、力強い作品である。
6/11 (Thu)-
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愛か友情か尊敬か。犯罪者への揺らぐ感情を描く。『ジェシー・ジェームズの暗殺』
義賊という言葉をご存知だろうか。己のモラルやポリシーに沿って、主に盗みなどの犯罪を犯し、金品を貧しい人に分け与えたりする。
6/ 2 (Tue)-
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エレベータなし、5階。住む?住まない? 『ニューヨーク、眺めのいい部屋売ります』
物件探しほど、人生において趣味趣向が凝縮される瞬間はないと思う。コンビニがないと無理だとか、ペットが飼える物件でないと、とか。駅から遠くても静かな場所がいいのか、駅の近くで少しでも時短をはかるのか。新築がいい人もいれば、古い建物が好きな人もいる......。
5/19 (Tue)-
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俗悪か、それともエンタメか『容疑者、ホアキン・フェニックス』
『ジョーカー』でのオスカー受賞も記憶に新しいホアキン・フェニックスだが、かつて一度、引退を表明していたのをご存知だろうか。
5/15 (Fri)-
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子なし夫婦5年目の浮気。『テイク・ディス・ワルツ』
軽率な行動、不倫、後悔。というと、ワイドショーを賑わせるニュースを想像してしまうが、ほとほと現実世界に疲れ、何を信じたらいいのか途方に暮れてしまった人も多いだろう。
5/13 (Wed)-
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ピンチは人生を変えるチャンス。『LIFE!』
今作は主演であり監督でもあるベンだが、少年の心を取り戻していくという役をやらせたら、やっぱりうまい。
5/12 (Tue)-
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おじさん3人、野鳥を求めて三千里。『ビッグボーイズ』
バードウォッチングを悠長な趣味だと思っていたら火傷する。こんな世界があったのかと驚かされるだろう。
5/11 (Mon)-
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ワケ有り家族の化けの皮 『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』
ナポリ湾に浮かぶイスキア島は、世界屈指の美しさ(行ったことありませんが)。美しいビーチ、緑豊かな森林に、ブドウ畑、温泉、ドラゴンクエストに登場しそうな古城、ピザの名店。ロマンティックに事欠かない。
4/24 (Fri)-
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ファンタジーに命を吹き込んだ男 『トールキン 旅のはじまり』
お馴染みのストーリーである。主人公が思いもよらぬ経緯で、致し方なく結成されたチームと旅に出る。その過程には敵からの襲撃やボスとの遭遇がある。馬が合わないと決めつけていたメンバーとも、苦楽を共にするうちにいつしか絆が芽生えるーー
4/20 (Mon)-
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最上級の愛に浸る『きみに読む物語』
中古典ともいうべき恋愛映画のクラシックスから、春にふさわしいロマンティックな1本を紹介したい。原作者は世界で最も読まれている恋愛小説家とも呼ばれる、ニコラス・スパークス。彼が得意なテーマは、悲劇を乗り越えた愛。
4/ 1 (Wed)-
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人生とアートの価値とは『鑑定士と顔のない依頼人』
フランス家庭の台所で、中世イタリアで活躍したゴシック画家チマブーエの「軽蔑されるキリスト」が見つかったと云う。持ち主は価値のない宗教画だと思い、ガスコンロの上に飾っていたとか。
3/28 (Sat)-
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幼馴染おじさんズが活躍する巨匠ホラー『ドリーム・キャッチャー』
もっとも映像化されている作家と言えば、もはや数えるまでもなく、スティーブン・キングであろう。先ごろ発売された「スティーヴン・キング 映画&テレビ コンプリートガイド」(竹書房)によれば、現在までにキング作品を原作とした映画は65作、ドラマは30作だとか。
3/26 (Thu)-
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シーツ姿でさまよい続ける幽霊『A GHOST STORY 』
最初に予告編を見た時に、こんなアイディア、ずるい、最高。なんで今までなかったんだろう。と感動してしまった。テーマはゴーストの視点から見た「死後の世界」。
3/11 (Wed)-
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作り、食べては、書きの日々『ジュリー&ジュリア』
混乱のなかの日本列島である。震災時もそうだったが、こんな時には、地に足の着いた幸せが何よりありがたく思える。例えば、新鮮な食材を買ってきて、それを料理して、家族で食べるというようなこと。
3/ 5 (Thu)-
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史上最凶の2月14日がやってくる。『血のバレンタイン』
今年もこの季節がやってきた。右も左もバレンタイン、デパ地下に足を踏み入れようものなら、甘い匂いに巻き込まれる。バレンタイン、くそったれ。カカオ、くそったれ。そんな趣向の方にオススメしたい唯一?のバレンタインホラーがこちらである。
2/ 6 (Thu)-
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消し去りたいほどの愛『エターナルサンシャイン』
記憶をテーマにした映画といえば、まっさきに思い出すのが『エターナルサンシャイン』。公開から15年の時が経ったが、いつ見ても美しく、色褪せない。
1/28 (Tue)-
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育てて楽しい見て美しいガーデニングの世界『フラワーショウ!』
イギリスに暮らす人々の、庭やガーデニングに対するこだわりは並々ならぬものがある。たとえそれが小さな庭だとしても、花の配置に趣向を凝らす人が多い。
1/17 (Fri)-
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あふれだす異への愛『毛皮のエロス』
不思議な後味を残す映画である。それに、ジャンルがわからない。恋愛、エロス、ホラー、サブカル、SF...。どの要素も少しずつ感じられるし、見るたびに印象が変わってくるのだ。
1/16 (Thu)-
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災難続きのボクの1日『コーヒーをめぐる冒険』
不運な出来事が重なってしまうことは、誰しも年に数回はあるだろう。先日、友人がパソコンとiPhoneをほぼ同時に壊してしまったのには同情しか覚えなかったが、それにも何がしかの因果関係があるかもしれない。
12/18 (Wed)-
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想像力に満ちた、いまだかつてない恋物語 『パーティーで女の子に話しかけるには』
舞台は1977年イギリス。エリザベス2世の戴冠25周年記念式典が行われ、セックス・ピストルズが国歌と同題の『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』を発表。
12/17 (Tue)-