「峰典子」
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香りの天才にして猟殺人犯をB・ウィショーが演じる 『パフューム ある人殺しの物語』
悲しみを煮詰めたような眼をし、気品と憂いを帯びた男ベン・ウィショー。それまで新進気鋭と言われることの多かった彼の名を世に知らしめたのが『パフューム ある人殺しの物語』(2006)である。
11/11 (Wed)-
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『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』に見る、夢の追いかけ方
夢に向かって猪突猛進できる人がいる。悩みや困難をバネに前に進む。努力を惜しまないし、周りの人間を図らずとも引き込んでしまう。誰もが夢を見る。あんな人になりたい。ああなれたらいいのに...、そう思う。
10/15 (Thu)-
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家族の絆を描く、姉妹の開業物語『サンシャイン・クリーニング』
第79回アカデミー賞脚本賞と助演男優賞を受賞した『リトル・ミス・サンシャイン』(06年)はすばらしい映画で私も大好きなのだが、同チームが再度、家族の絆を描くために挑んだ『サンシャイン・クリーニング』を皆さんはご覧になっているだろうか。
10/13 (Tue)-
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カンヌの裏側を切り抜いた映画『クレアのカメラ』
コロナ禍の特異な世の中で、「こうきたか」と唸るようなアイディアを目撃できるのは、稀有な体験である。映像も然り。遠隔で撮影をしたり、家から出られない状況を演出に取り入れたり。制限された環境を逆手にとって、魅力的なものがたくさん生まれている。
9/18 (Fri)-
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誰もが大人になりきれないで生きている『ヤング≒アダルト』
高校生の妊娠を描いた『JUNO』の監督・脚本家コンビが手がけた『ヤング≒アダルト』を紹介したい。ヒロインのメイビスは、ライトノベルのゴーストライター。小説の主人公は、30代半ばでバツイチ、美人の干物オンナ。そう、まるでメイビス自身のよう...。
9/17 (Thu)-
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深海サメパニック!決死の脱出劇『海底47m』
スティーブン・スピルバーグの『JAWS/ジョーズ』(1975年)以降、1つのジャンルとして確立したサメ映画。その数およそ100本以上に及ぶのではないだろうか(わたし調べ)。
9/16 (Wed)-
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必殺仕事人の淡い恋にしてやられる『ドライヴ』
この男、謎である。まず名前がない。昼間は自動車の修理工場で働き、時折カーチェイスのスタントマンを。そして夜は犯罪者の逃走を手伝うドライバーとして、超絶技巧の運転を見せる。おしなべて、それくらい。
9/15 (Tue)-
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宇宙は広いよどこまでも『インターステラー』
宇宙は広い。そんな当たり前のことを、日常茶飯事の中で忘れそうになる。人類は未だ、無人で太陽系の外に出るだけで精一杯。でも、その周りには、星団と銀河が広がっているのだ。
9/ 3 (Thu)-
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平等と公平であることの難しさ『ザ・スクエア 思いやりの聖域』
まず、タイトルに違和感を感じるだろう。この「ザ・スクエア」とは、参加型のインスタレーションの名前。主人公である現代美術館のキュレーター、クリスティアン(クレス・バング)が、取り掛かっている作品の名前なのである。
8/31 (Mon)-
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しっとり滋味深い、執事のロードムービー『日の名残り』
35歳のカズオ・イシグロが英国を舞台に書き上げた『日の名残り』は、伝統を重んじる英国貴族ダーリントン卿と、彼に仕えた典型的な執事スティーブンスの物語。監督ジェームズ・アイヴォリーの手により1989年に映画化された。
8/28 (Fri)-
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おしどり夫婦の失踪事件を描く『ゴーンガール』
どの国でも失踪事件はセンセーショナルに報道される。ましてや、事件が迷宮いりし、家族に疑いの矢が刺さったなら、人々の見る目も加熱するというものだ。
8/27 (Thu)-
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もしも恐竜島に漂流しちゃったら−『ダイノトピア』
絵本『ダイノトピア 恐竜国漂流紀』をご存知だろうか。船旅の途中で漂流した父と息子が、恐竜と人間が共存する孤島・ダイノトピアに行き着く。そこで出会ったものは...。
8/14 (Fri)-
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カンヌの裏側を切り抜いた映画『クレアのカメラ』
コロナ禍の特異な世の中で、「こうきたか」と唸るようなアイディアを目撃できるのは、稀有な体験である。映像も然り。遠隔で撮影をしたり、家から出られない状況を演出に取り入れたり。制限された環境を逆手にとって、魅力的なものがたくさん生まれている。
8/ 6 (Thu)-
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エマ・ワトソンの決死の救出劇『コロニア』
正義感が強く、意志の固い役がエマ・ワトソンによくはまっている。素の彼女のようでもあるし、ハーマイオニーもどこか透けて見えるようで。
7/17 (Fri)-
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フォレスト・ガンプのコンビ再び。無人島男の1500日。『キャスト・アウェイ』
「もし無人島に何か一つだけ持っていけるとしたら、なにを持っていく?」誰もが一度は交わしたことのある雑談だろう。ナイフ? それとも火打ち石? はたまた、電波の届かないであろうiPhoneだろうか。
7/16 (Thu)-
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ズッコケ三人組、宇宙へ行く『エクスプロラーズ』
イーサン・ホークとリヴァー・フェニックスのデビュー作は、グーニーズやバック・トゥ・ザ・フューチャーなんかを彷彿とさせる、子どもが活躍するSF映画なのをご存知だろうか。
7/14 (Tue)-
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深い闇に堕ちていく、因果応報の物語『聖なる鹿殺し』
ずいぶんと奇妙で、歪んだ話である。見ているうちに酸素が少しずつ、少しずつと薄くなったような気がして、息苦しい。
7/13 (Mon)-
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底抜けの生きる力が欲しい貴方に『ミュリエルの結婚』
ブライダル・サクセスストーリーというと、軽いタッチのラブコメを想像してしまうが、こちらの『ミュリエルの結婚』は、練りに練られた癖の強い脚本と、なかなかリアルにブスい主人公の、ズシンと重い内情が丁寧に描かれていく、力強い作品である。
6/11 (Thu)-
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愛か友情か尊敬か。犯罪者への揺らぐ感情を描く。『ジェシー・ジェームズの暗殺』
義賊という言葉をご存知だろうか。己のモラルやポリシーに沿って、主に盗みなどの犯罪を犯し、金品を貧しい人に分け与えたりする。
6/ 2 (Tue)-
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エレベータなし、5階。住む?住まない? 『ニューヨーク、眺めのいい部屋売ります』
物件探しほど、人生において趣味趣向が凝縮される瞬間はないと思う。コンビニがないと無理だとか、ペットが飼える物件でないと、とか。駅から遠くても静かな場所がいいのか、駅の近くで少しでも時短をはかるのか。新築がいい人もいれば、古い建物が好きな人もいる......。
5/19 (Tue)-